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ディザスタ・リカバリのモデル・プロジェクト発進!
北米大陸の両端に位置する2つの大学を結んで展開される野心的ディザスタ・リカバリ・プロジェクト
(2007年09月25日)
作業量の多さに
「おじけづいた」
とはいえ、ボードン/ロヨラ・プロジェクトは、始動してからこれまで、順風満帆に進展してきたわけではない。
ロヨラ大のシステム管理担当ディレクター、ダン・クーク氏も、「正直言って、プロジェクトに着手したころは、あまりにも作業量が膨大であることに、少々おじけづいた」と振り返る。しかしながら、ボードン大と共同で作業を進めるうちに、「そのプロジェクトが、現実的で、実現可能なものに見えてきた」(同氏)というのである。
同氏をそう思わせるに至った背景には、ロヨラ大とボードン大とが、新製品とテクノロジーの導入を通じて、IT知識をスムーズに共有できたという事実があった。
例えば、ボードン大のシステム・エンジニア、ティム・アントノウィクズ氏によれば、「当大学では、当時すでに70%以上の仮想化を実現していたが、彼ら(ロヨラ大)には仮想化に関する経験がまったくなかった。
そこで、私はすぐにカリフォルニアに飛び、VMWwareの導入を現地で支援することにした。その結果、今ではロヨラ大のスタッフも、私たちと同じくらいVMWareに精通することになった」というようなかたちで、知識の共有化が図られていったのである。
一方、ボードン大がロヨラ大と同じインフラに移行するべくExchange電子メールに切り替えた際には、ロヨラ大のスタッフがボードン大のスタッフのガイド役やアドバイザー役を務めた。ボードン大のCIO、デービス氏によれば、そのおかげで「速やかに、しかもスムーズに(Exchangeに)切り替えることができた」という。
実際、「Exchangeを立ち上げたときにヘルプデスクが受けた問い合わせは、わずか8件にすぎなかった」(同氏)のである。
このように互いの知識や経験を共有していくなかで、双方のマネジャーやスタッフたちは大陸をまたいでアドバイスを求め合ったり、ブレーンストーミングをしたり、問題をトラブルシューティングしたりといったことを当たり前にやるようになっていった。言ってみれば、互いが互いのIT部門(ITスタッフ)を「形式ばらないヘルプデスク」と見なすようになっていったのである。
例えば、「ロヨラ大のダン(クーク氏)に『こんな問題、見たことある?』とインスタント・メッセージを送ると、彼から『その問題なら、こっちでは3週間前に起きたけど、こんな方法で解決したよ』といった返事が返って来る」(ボードン大のアントノウィクズ氏)といったようなやりとりが行われてきたわけだ。
そのほか、毎週火曜日には双方のチームがビデオ・コンファレンスで公式に顔を合わせ、プロジェクトの進捗状況を確認したり、問題を話し合ったり、次のステップの計画を立てたりといったことを行う。ちなみに、その会議の内容と決定事項は、あとで出席者以外の人たちが閲覧できるように録画される。
いかに信頼関係を築くかがカギに
ボードン大のデービス氏によれば、このプロジェクトを成功させるうえでは、「密接な関係を築くことが不可欠だった」という。良好な関係が構築できなければ、ロヨラ大やボードン大の担当者が当初抱きかけた「恐れ」や「将来的な不安」を完全に払拭することは不可能だったからだ。
「ある日突然、自分たちのキャンパスからさまざまなモノが消え、コントロールの利かない遠くの場所に移される」(デービス氏)のだから、かなりの信頼関係がなければ、不安にさいなまれるようになるのも無理からぬところなのである。
もちろん、信頼関係が確立された今でも、インプリメンテーションのスピードや優先事項を巡って、双方が対立することがないわけではない。
「あるとき、(ロヨラ大の)エリン(グリフィン氏)が、あるプロジェクトを優先的に片づけたいと言ってきたが、こちら(ボードン大)ではそれを次の段階の、しかも低い優先順位に位置づけていたため、どちらの意見に従うかを徹底的に話し合った。エリンの部下には、『早く××に取り掛かってほしい』と、いつもわれわれに発破をかけてくるプロジェクト・マネジャーがいるが、それはそれで決して悪いことではない。ちなみに、このような意見の対立は決して突然発生するわけではない。それぞれが、どうすれば互いにとってよりメリットがあるか、それをいかにIT部門がサポートしやすいかたちで最適化すればいいかといったことを、日ごろから真剣に考えているからこそ起きるのだ」(デービス氏)
デービス氏とグリフィン氏は、このプロジェクトを、高等教育機関のみならず、さまざまな機関が協力体制を確立していくうえでのテンプレートにしたいと考えている。グリフィン氏は言う。
「私たちは、多様なコラボレーティブITプロジェクトに向けたメソドロジーを構築しているのだと自負している。その成果物には、ホット・サイトと同じくらいの価値があるはずだ」


























