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【解説】
「次世代ソーシャル・ネットワーキングはこうあるべき」――米国の研究者が議論
ぎこちない人間関係、子供を狙う悪質ユーザーなど、現行SNSの課題と解決策が語られる
(2008年07月29日)
SNSを舞台にした子供への性犯罪抑止で
真に効果がある方法は何か
Microsoft Research Faculty Summit 2008では、研究員らはSNSにおける他の主要テーマについても活発に意見を出し合い、なかには驚くような意見も聞かれた。Lawley氏は14才の息子を持つ母親でもあるが、子供を犯罪から守るため年齢制限を設けて大人から切り離すというやり方に強い反感を持っているようだ。
| Rochester工科大学のLawley氏は、「Second Life」では、息子とさえ柔軟なコミュニケーションがとれないと指摘した |
例えば、仮想世界を提供する米国Linden Lab の「Second Life」の場合、Lawley氏の息子は、10代のグリッド、Lawley氏本人は成人のグリッドに分類されるため、息子とコミュニケーションすることができない。「これではテクノロジーの使い方について、息子から学ぶことができないし、息子も人とのやり取りのしかたについて、母親である私から何も学べない」と同氏は不満を口にした。
「サイトを閉鎖したりユーザーを締め出したりするだけでは、子供への性犯罪の抑止にはならない」とLawley氏は力説する。同氏は、未成年者に対する性的虐待でローマ・カトリック教会の聖職者が逮捕されたニュースに触れ、「この種の事件が起こったからといって、カトリック教会を閉鎖しろという世論にはならない。性的倒錯はオンラインの世界に限った話ではないのだ」とコメントした。オンラインでの年齢確認に一定の意義があることは認めるが、年齢を基準にユーザーを断絶すべきではない、というのが同氏の見解だ。むしろ親や大人たちがオンラインで安全にコミュニケーションする方法を教えてあげるようにすべきであり、「そのほうが犯罪防止に役立つ」と同氏は強調する。
他の研究員らも同意見だ。Microsoft Researchのスケーラブル/マルチコア・コンピューティング担当ディレクター、ダン・リード(Dan Reed)氏によると、コンファレンスの参加者への調査の結果、オンライン上で長時間にわたって自分が子供のふりをして通し続けることができたという人はごく少数にすぎなかったという。ほとんどの大人は、子供たちの話し方をうまく真似できなかったからだ。つまり、子供には、子供のふりをして近づいてくる大人を見分ける方法を教えるのが効果的なのだ、とReed氏はアドバイスする。
同コンファレンスにおいて、Microsoftは研究員が学会全体にデータを公表/共有しやすくするためのフリー・ソフトウェアをいくつか発表し、現在、研究員に無償提供している。これらフリー・ソフトには、研究員がオンライン上だけで定期刊行物などを発行するためのホステッド・サービス「e-Journal」、論文やレクチャー、プレゼンテーションなど、さまざまな研究成果を結びつけ、第三者が関連資料を探しやすくするための「Research Output Repository Platform」、そしてMicrosoftの情報共有プラットフォーム「Microsoft SharePoint」をベースに、大英図書館(British Library)との提携で実現したコラボレーティブ・ワークスペース「Research Information Centre」がある。
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