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[国内]
リアルコム、ECM市場への参入を宣言「2010年までに市場のリーダーを目指す」

(2006年09月12日)

 リアルコムは9月12日、ECM(Enterprise Content Management)市場に本格参入すると発表し、同社の製品ロードマップを明らかにした。また、ECM市場に投入する製品の第一弾として、Lotus Notes/Domino向けのECMプラットフォーム「REALCOM HAKONE V1.3」をリリースした。

リアルコムの製品ロードマップ

 リアルコムは2000年の設立当初から、ナレッジ・マネジメント関連のソフトウェアおよびコンサルティング・サービスを中心に提供している。発表されたロードマップにおいては、Notes/Domino向けのHAKONE V1.3に続き、グーグルやセールスフォース・ドットコムといったWeb 2.0系サービスを展開する有力ベンダーとの提携を行うなど、ECM製品を強化していくことが予定されている。発表に際し、代表取締役社長 兼 CEOの谷本肇氏は、「2010年には、グローバルなECM市場においてリーダーになることを目指す」と、この市場に対する意気込みを語った。

リアルコム 代表取締役社長 兼 CEOの谷本肇氏

 リアルコムがECMに取り組むことになった背景について、取締役CMO(最高マーケティング責任者)、吉田健一氏は、日々蓄積され続けるメールやオフィス文書といったコンテンツからナレッジとして有益なものだけを抽出して再登録する作業は困難であること、ITガバナンスの観点から部門ごとにシステム/アプリケーションを導入することが難しくなっていることを挙げ、そうした問題に対処するために、「ナレッジ・マネジメントにとどまらない、コンテンツ全般の管理を行う製品を望む顧客が増えてきている」と説明した。同時に、データ量の爆発的な増加への対応、組織の壁を越えた高度なコラボレーション環境の構築、日本版SOX法(金融商品取引法)への対応をはじめとする内部統制の強化といった課題があると指摘。同氏は、現在の企業では、「人、情報、ナレッジの全社的・統合的な管理が不可欠になってきている」と、こうしたニーズにこたえられるのはリアルコムだけであると強調した。

リアルコム 取締役CMO 吉田健一氏

 「人、情報、ナレッジの全社的・統合的な管理」を実現するためにリアルコムでは、統合コンテンツ管理プラットフォームを提供し、そのうえでナレッジ・マネジメントのほか、メールやグループウェアなど、多くの情報系システム/アプリケーションのコンテンツ管理を統合的に行う環境を提供していく。

 「かつて林立していた基幹系のシステム/アプリケーションがERPに統合されていったように、現在は、情報系のシステム/アプリケーションの統合が求められている。その役割を担うのがECMである。つまりECMは“情報系のERP”と言えるものだ」(吉田氏)

 今回リリースされたHAKONE V1.3は、Notes/Domino環境にECM関連の機能を提供する製品。閲覧ログなどからNotes文書が有用かどうかを判断するなど、Notes上でILM(情報ライフサイクル管理)を実現することで、情報の品質を継続的に向上することが可能になる。また、同製品を利用することで、既存のNotes環境を維持ながらECM関連の機能を追加できるようになる。これにより、膨大な量のNotes文書が原因で、新バージョンや他製品への乗り換えのリスクが大きくなっているケースや、多大なコストが必要になると考えられるケースなどに対処することができる。同製品について吉田氏は、「言うまでもなく、Notesを利用しているユーザーは非常に多い。そのユーザー層をターゲットにした製品提供が可能な点は当社のECM戦略における1つの強み」と語った。

リアルコム 取締役CTO 竹内克志氏

 また、Web 2.0の有力ベンダーとの提携について吉田氏は、Web 2.0の世界とエンタープライズの世界は異なり、Web 2.0の技術をそのままエンタープライズ向けに適用することは難しいと指摘したうえで、「リアルコムには、インターネット発祥の技術をエンタープライズ分野に適用してきたという実績がある。Web 2.0の技術に関しても、いわば、エンタープライズ2.0のナビゲーターとしてエンタープライズ分野で利用するための現実解を提供できる」と、同社の強みをアピールした。具体的には、グーグルとこの日より2週間以内、セールスフォース・ドットコムと今年中に提携する予定であるという。

 さらに吉田氏は、リアルコムが有するECM市場における強みとして「人を中心に据えたECM製品を提供できる点」も挙げた。「管理者側の視点から、コンプライアンスの強化をアピールするECM製品は多い。そうした製品では、蓄積されたコンテンツを活用するというユーザー側の利便性はあまり考慮されていない場合が多い。当社が提供するのは、コンプライアンスと利便性のバランスを取ることで“人中心”のコンテンツ活用を支援するという製品だ」(吉田氏)。なお、同社のECM製品では、コンプライアンス関連の機能は、アクセス管理やモニタリングなど、日常業務におけるコンプライアンスの強化という視点から提供され、監査当局に提出する書類の生成などは想定していないという。

リアルコム プリンシパル製品マーケティングマネージャー 砂金信一郎氏

 こうしたリアルコムのECM製品を支える重要な技術として、取締役CTO(最高技術責任者)の竹内克志氏は、ユーザー間のやり取りやコンテンツの利用状況の履歴を取得する「アクティビティ・ログ」、コンテンツ名や作成者といった属性を示した付加的な情報である「メタデータ」、ユーザーの権限や属性を管理する「アイデンティティ」の3つを挙げ、説明した。「これらの3つの技術を包括的に提供しているベンダーは少ない。しかし、当社にとっては、すべてが既存製品で実装している技術であり、ECMを提供する基盤技術としてまとめて提供できる」(竹内氏)

 また、同社のプリンシパル製品マーケティングマネージャー、砂金信一郎氏によれば、「これらの3機能の拡張を進め、2007年の初頭には、当社のECM製品上で扱えるアプリケーションを増やす予定」であるという。

(大川 泰/Computerworld)




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