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[米国]
グーグル、クラウド開発ツール「Google App Engine」をリリース

グーグルのインフラ上でWebアプリを構築可能に

(2008年04月09日)

 米国Googleは4月7日、同社のインフラ上に開発者がWebアプリケーションを構築できるツール「Google App Engine」のプレビュー版をリリースしたと発表した。

 開発者は、Google App Engineを使うことで、GoogleのWebアプリケーションに利用されている構築ブロックと同じものを利用できるようになるという。これにより、負荷の重さやデータ量に依存しない、高い信頼性を持ったWebアプリケーションを構築できるとしている。

 Google App Engineの開発環境には、ダイナミックなWebサービングやパーシステント・ストレージのほか、自動的なスケーリング/ロード・バランシング、ユーザー認証と電子メール送信のためのAPIなどを備えたローカルな開発環境が含まれている。

 Google App Engineの技術責任者、ケビン・ギブス(Kevin Gibbs)氏は、Googleの公式ブログに次のように記している。「Bloggerでブログの作成を簡単にしたように、Google App EngineもWebアプリケーションの構築/実行を簡単にすることを目的としている。Google App Engineは、構築ブロックをパッケージ化し、スケーラブルなインフラにアクセスできるようになっている。これにより、開発者はアプリケーションの成長に従って自動的にスケーリングしやすくなる。つまり、システムの維持管理にかかる時間が減り、その分アプリケーションの構築と改善により多くの時間を割けるようになる」

 Google App Engineでは、最大500MBのパーシステント・ストレージと、月に約500万ページ・ビュー(PV)まで対応するCPU帯域幅が与えられる。将来的には、必要に応じて追加のコンピューティング・リソースを購入できるようにする予定だ。プレビュー版は、申し込み登録した1万人の開発者に無料提供される。

 Google App Engineの初期レビューはおおむね好評だった。Mashable.comのブロガー、マーク・ホプキンス(Mark Hopkins)氏は、同ツールを使用した感想として、短期間でクラウド・コンピューティングの主流な開発ツールになると述べている。

 一方でHopkins氏は、Google App Engineの不満点も挙げている。例えば、同ツールで開発するには、まだ知名度の低い「Python」という開発環境を使わなければならない。

 さらに同氏は、Amazon.comの「Elastic Compute Cloud(EC2)」とのプラットフォーム上の違いについても言及した。Amazon.comの場合、開発者はデータベースやコード、ビデオなどの中からクラウド・コンピューティングに何を入れるかをメニューから自由に選択できる。

 とはいえ、Google App Engineでは、開発者のサービスを完全に取り込んで、Googleの各種サービスと容易に統合できるようになっている。なお、同ツールで構築されたアプリケーションにユーザーがアクセスするには、Googleのアカウントが必要となる。

 Googleのシステムは、大規模な障害が起こらないことで知られているため、サービスの信頼性は高いはずだと、Hopkins氏は言う。「Googleがクラウド・コンピューティングの勝者になることは確実だろう。Amazon.comのクラウド・コンピューティングとは異なり、アプリケーションのホスティング料を開発者が求められることもなさそうだ。唯一のネックは、アプリケーションをエンドユーザーが利用するには、Googleのアカウントが必要な点だ」(同氏)

 Google Blogoscopedのブロガー、フィリップ・レンセン(Phillip Lenssen)氏は、Google App Engineにより、各種Webアプリケーションを自社にとって有利なものとする狙いがGoogleにはあるのかもしれないと述べている。

 「Google App Engineの使用は、統合ライブラリを使ってWebサイトの認証をGoogleアカウントに切り替えるための最初のステップにすぎない。Googleアカウントを使うWebサイトが増えるほど、そのアカウントはより重要な意味を持つようになる。将来リリースされるGoogle App Engineでは、広告フレームワークなど、Googleの他のサービスをより容易に使えるようになるはずだ」(Lenssen氏)

(Heather Havenstein/Computerworld米国版)




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