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[米国]
オラクル、買収したBEA製品の統合戦略を発表――2時間にわたり詳細説明

3つのカテゴリーに分けて段階的に統合

(2008年07月02日)

 米国Oracleは7月1日、2時間近くにわたるライブWebキャストを行い、今年買収した米国BEA Systemsの製品統合を含む新たなミドルウェア戦略の詳細を説明した。

 OracleによるBEAの買収については、両社の提示する条件がなかなか折り合わず、株主からも脅迫に近い反発を買うなど、買収計画を発表した昨年から交渉は難航していた。しかし、Oracleが85億ドルでBEAを買収することでようやく決着し、手続きが完了したのは今年4月末のことである。今回のWebキャストでは、一部重複する2社の製品をどう統合していくのか、Oracle幹部が今後の具体的な戦略を買収後初めて語った。

 Oracleの会長であるチャールズ・フィリップス(Charles Phillips)氏は、「ミドルウェアは非常に複雑な分野であるため、(顧客が)SOAを開発・導入する際に必要となる完全なバックボーンを提供していきたい」と述べた。

 同氏によると、すべてのBEA製品において既存のサポート期間は継続され、「(Oracle製品への)移行を強いることはない」という。

 また、Oracle Fusion担当のシニア・バイスプレジデント、トーマス・クリアン(Thomas Kurian)氏は、両社のミドルウェア製品やインフラ製品群を、今後は「Strategic」「Continue and Converge」「Maintenance」の3つのカテゴリーに分類していく方針を明らかにした。

 Strategicに分類されるのは、ハイエンド製品が中心となる。また、BEA製品の中で「Continue and Converge」に分類されるものは、Fusion Middlewareスタックへ徐々に統合されていく予定だが、これらの製品は最低でも今後9年間は提供していく考えだという。

 一方、買収以前に「Maintenance」へ分類されていたBEA製品に関しては、既存の使用条件などがそのまま継続される。

 Oracleは今後、顧客やパートナーに向けて統合計画のより詳細な内容を説明していく予定だ。同社Webサイトには、製品統合の方針に関する膨大な量の情報が掲載されている。今回発表されたミドルウェア戦略の主なポイントは、以下のとおりである。

●「BEA WebLogic Server」は、Oracleにとってアプリケーション・サーバの中核という位置づけになる。ただし、Oracleはアプリケーション・サーバの独自開発も継続する。Kurian氏は、「『Oracle E-Business Suite』を利用している顧客は、特にWebLogicへ移行する必要はない」と述べている。

●Oracleは、BEAのJava仮想マシン(JVM)「JRockit」を導入する。しかし、他のJVMをサポートしていく考えもある。

●OracleのESB(Enterprise Service Bus)をBEA製品と統合して一本化する。Kurian氏は、「BEAのESBは非常に洗練された機能がある」と評価している。両社のESBユーザーは、新製品がリリースされれば自動アップデートを受けることになる。

●「WebCenter」は、Oracleのすぐれたポータル・ソフトウェアとして残す。一方、BEA WebLogicの開発も続けるが、いずれはWebCenterのフレームワークに統合する予定だ。

 Kurian氏は、買収完了から6週間足らずでOracleはすでに製品統合に着手したと主張している。しかし、SOAのコンサルティング企業である米国ZapThinkのアナリスト、ジェーソン・ブルームバーグ(Jason Bloomberg)氏は、製品重複にかかわる問題は無数にあると指摘する。

 「Oracleは、BEAが抱える顧客層の獲得を買収の主な目的としており、BEAの顧客を引き留めるために最大限の努力を惜しまないはずだ。しかし、技術面から見れば、製品統合のプロセスに手間がかかることは明らかだ」(Bloomberg氏)

 また、米国の調査会社Forrester Researchが買収前に発表したリポートによると、OracleによるBEA買収は、OracleユーザーではないBEAの顧客へマイナス影響を与えると分析している。

 Forresterのリポートは、「これまでOracle製品を利用しない理由として独立系ミドルウェア・ベンダーの存在を引き合いに出していたBEAユーザーは、(OracleのBEA買収により)今後はリスクの高い小規模ベンダーやオープンソース・ソフトウェア、またはSun MicrosystemsやSoftware AGといった2番手の供給先に頼らざるをえなくなる」と指摘している。

(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)




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