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[国内]
【Business Innovation Forum 2008】
「SOAとBPMが、中長期的視座に立った“IT都市計画”で重要な役割を果たす」
ITR内山氏、国内企業に対し戦略的IT投資による経営/業務変革を強く促す
(2008年09月12日)
9月12日に東京都内で開催されたソフトウェア・エー・ジー主催の年次コンファレンス「Business Innovation Forum 2008」。その基調講演に、アイ・ティ・アール(ITR)の代表取締役でプリンシパル・アナリストの内山悟志氏が登壇。「エンタープライズ環境の課題と将来像――SOA・BPMがもたらす可能性とIT都市計画」と題する講演で、戦略的IT投資による経営/業務変革の重要性を強調した。
齋藤公二
「戦略的IT投資が、既存システムの維持・保守に圧迫されている」
| 「SOAとBPMが、中長期的なITインフラの将来像を見据えた“IT都市計画”で重要な役割を果たす」と語る、ITRの内山悟志氏 |
「日本国内のIT環境には、中長期的なITインフラの将来像を見据えた「IT都市計画」が不在である」。内山氏はこう断じたうえで、今後のIT部門の役割として、事業部門に対し業務プロセス改革や部門横断的な変革に踏み込んだ支援が期待され、その際のアプリケーション構築基盤としてSOA(サービス指向アーキテクチャ)が、ビジネス・プロセスのモデリングや変革に有効な手段としてBPM(ビジネス・プロセス管理)がより注目されるようになるという論を展開した。
内山氏はまず、米国Forrester Researchの調査結果を基に、国内のIT投資状況を解説した。各国別にIT予算に占める新規投資の割合を見ると、日本は15%と一番低く(インド34%、欧州平均18%、ASEAN平均25%、北米平均24%、中国20%など)、戦略的IT投資が既存システムの維持や保守にかかるコストに圧迫されている状況にあることを指摘した。こうした状況の背景にあるのは、レガシーシステムを一新できずに維持・保守の負荷が残ったこと、経営の視点で中長期的なITビジョンが描けていないこと、IT部門のリーダーシップが不足していることなどであるとし、「日本は経済規模では世界2位だが、ITの活用という面では最も遅れている。このままでは、ITが企業の国際競争力の足かせになりかねない」と、危惧を表明した。
経営・事業・業務に変革を促すための「戦略としてのIT」
続いて内山氏は、適切なIT投資を促すためのアプローチの1つとして、ITを目的別に3階層に分ける考え方を紹介した。これは、「参戦する資格としてのIT」を最下層として、その上に「戦う武器としてのIT」を、さらにその上に「戦略としてのIT」を置くというものだ。
「参戦する資格としてのIT」には、法対応、受発注システム、電子メール、ネットワークといった、利用しなければ競争に参加できないITが該当する。また、「戦う武器としてのIT」には、経営コクピットやナレッジ・マネジメント・システム、各種業務システムといった、経営や事業からの要請に応じてこれらを強化するITが該当する。
そして、最上層に位置し、経営・事業・業務に変革を促すためのITが「戦略としてのIT」である。この層は、eコマース事業の立ち上げなど、新規ビジネス・モデルの実現のためのIT、RFIDなど技術シーズ提案のためのIT、業務プロセス革新など事業・事務の構造改革のためのIT、SOAや仮想化など環境変化を見据えたIT構造改革のためのITというように4つの要素に分けられており、これらが戦略的IT投資の対象となるというわけだ。(次ページに続く)
| 内山氏がスライドで示した、今後の企業ITシステムのアーキテクチャ。戦略的IT投資においてミドルウェアの重要性が高まるという |
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