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[米国]
SAPPHIRE '05 Bostonレポート
(2005年05月19日)
●SAP、CEOがSOA戦略を強調 (05/18/2005)
ドイツのSAPの最高経営責任者(CEO)ヘニング・カガーマン氏は5月18日、米国で開催中のユーザー・コンファレンス「SAPPHIRE '05 Boston」の基調講演で、同社が数年来追求してきたITシステムの柔軟化とモジュール化という構想を改めて表明した。
同氏によると、SAPはこれまで、ミドルウェア「NetWeaver」を(統合プラットフォームとして)中心に据えた自社ソフトウェアの再構築を進めてきたが、今年末までに、この新しいNetWeaverプラットフォーム上で利用できる「mySAP」 スイートのERPアプリケーションすべてが出揃う見込み。
SAPはさらに、2007年までに、アップデートされたアーキテクチャ「Business Process Platform」上でmySAPスイートすべてを稼動させ、顧客がITオペレーションを構成変更可能なバラバラのプロセス群として扱えるようにしたい考えだ。
「将来的にはITをコストセンターとは見なせない。事業のための戦略的な梃子として捉えるべきだ。定まったロジックをソフトウェアから取り出して、モデルに組み込まなければならない」とカガーマン氏は語った。
SAPは、他の多くのエンタープライズ・ソフトウェア・ベンダーと同様、SOA(サービス指向アーキテクチャ)を目標に掲げている。その構想は、高度にカスタマイズされた一枚岩的なアプリケーションから、標準に基づいたモジュール式のアプリケーションへ移行し、顧客がビジネスニーズやビジネスプロセスの変化に合わせて自社のITシステムを調整するのを容易にしようというものだ。
だが、重要な業務機能を支える複雑なソフトウェアの配備・管理に関係した日々の問題に忙殺されている顧客企業にとって、その移行実現は容易ではない。複数の出席者は基調講演後、SAPの方向性は良いが、自社のシステムでそうした目標を実現できるのは何年も先だと語った。
●SAP、第4四半期にCRM新版を投入 (05/18/2005)
ドイツのSAPは5月18日、ユーザー・コンファレンス「SAPPHIRE '05 Boston」で、CRM(顧客関係管理)ソフトウェアの新バージョン「mySAP CRM 2005」を今年第4四半期にリリースする予定を明らかにした。既存バージョンは4.0だが、今後はバージョン番号ではなく年号が製品名に使用される。
この新版には、4月のSAPPHIRE '05 Copenhargenで発表された新製品「mySAP Analytics」を通して提供される、新しいビジネス・インテリジェンス機能が盛り込まれる。
「SAPの製品スイート全般にわたって、この新しい分析テクノロジーを活用していくつもりだ。これは、顧客およびパートナーの関係を管理するのに非常に便利なツールだ」とSAPのCRM製品管理担当副社長、フォルカー・ヒルデブラント氏は語った。SAPはさまざまなマーケティング・タスクに組み込み型分析機能を追加するという。
新版で追加されるその他の機能には、外部からの問い合わせや外部へのPRの管理を効率化できる、電子メール応答管理機能のほか、連絡先・顧客管理・注文管理などのモバイル機能、銀行向けの機能などがある。
さらに、新版ではユーザー・インタフェースがより直観的になり、たとえば分析レポートからオリジナルのレポートに直接飛べるハイパーリンクを提供することにより、ユーザーが情報をより簡単に引き出せるようになる。
●SAP、新しいチャネル・パートナー・プログラムでSMB市場に照準(05/18/2005)
ドイツのSAPは5月18日、中小規模企業(SMB)のビジネス・アプリケーション・ソフトウェア市場でのシェア拡大を狙った、新しい階層型のチャネル・パートナー・プログラムを、ユーザー・コンファレンス「SAPPHIRE '05 Boston」で正式発表した。この「PartnerEdge Channel Partner Program」は、米国では即座に開始され、アジアと中南米では8月、欧州では10月に開始される見込み。
この新プログラムでは、SAPはリセラー、独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)、その他のパートナーに対し、実績に応じたポイントを付与する。獲得ポイントに応じて、パートナーは、下から順に「アソシエイト」「シルバー」「ゴールド」の3レベルに区分され、レベルに応じた特典が得られる。販売促進インセンティブは、割引価格、市場開発資金提供、ベータテストへの参加、技術リリースや製品リリースへの早期アクセス、研修/コンサルティング・サービスなどで、たとえば、アソシエイト・レベルで多少費用がかかるサービスが、ゴールド・レベルでは無料になる。
ポイントは、販売数量に基づいて付与されるだけではなく、強化されたアプリケーションやサービスを通じて顧客を満足させる能力に対しても付与される。「販売量の多いパートナーだけでなく、資格認定を受けた営業担当者や技術担当者に投資し、顧客に信用照会先を提示することができるパートナーにも報いたい」(SAPのグローバルSMBオペレーションズ担当上級副社長、ドナ・トロイ氏)
このポイント・システムと並行して、SAPは同社のSMBポータルに「インタラクティブ性を高め、使いやすくする」強化を加えるほか、そのSMBポータルを通じてアクセス可能で、複数言語に対応した、新しいチャネル・パートナー・コラボレーション・ネットワークを用意する。
SAPは、このコラボレーション・ネットワークで、「パートナー同士が協力し、互いのアプリケーションや販売ネットワークを利用できるように、各種のツールを提供していく」。また、同ネットワークの一部として、SAPの中規模企業向け製品「All-in-One」と小規模企業向け製品「Business One」に関する多数の文書を集めた「eラーニング」ポータルも用意される。
なお、SAPの定義では、中小規模企業(SMB)とは従業員2500人以内で売上高10億ドル以内の企業を指す。また、All-in-OneとBusiness Oneの導入先は、全世界で約1万2千社という。
現在、SAPのパートナーは全世界に約1400社ある。「当社は、その数を5000に増やすことを目指しているわけではない。定着率が低い業界で、パートナーの忠実度を高めることと同時に、顧客満足度を高めること望んでいる。このプログラムはその両方に役立つだろう」とトロイ氏は語っている。
●ホームデポとJPモルガンがSAPシステム導入へ(05/18/2005)
ドイツのSAPは5月18日、米国の小売業界と金融業界の著名企業から新たなソフトウェア導入契約を獲得したことを明らかにした。
DIY用品大手のホーム・デポは、「SAP for Retail」をベースにしたソフトウェア製品スイートの導入を決めた。従来使用している在庫管理システムとサプライチェーン・システムの機能が乏しかったため、SAPのシステムを導入することで、同社のマーチャンダイジング活動およびサプライチェーン活動の向上に役立てる計画だ。
なお、SAPとホーム・デポは、小売市場向けの新しいアプリケーションの開発に協力して取り組むことでも合意したという。
一方、金融分野では、JPモルガン&チェイスが、mySAP ERPソフトウェアの導入を決めた。
●SAPのSOAプラットフォーム「ESA」のサポートが拡大 (05/18/2005)
ドイツのSAPは、すでに発表していたIBM、マクロメディア、マイクロソフトに加え、新たに米国の大手ベンダー多数が、同社のSOAプラットフォーム「Enterprise Services Architecture (ESA)」のサポートに同意したことを明らかにした。
新しいESAパートナーには、アドビ・システムズ、シスコシステムズ、コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(CA)、EMC、インテル、マーキュリー・インタラクティブ、シマンテック、ベリタスが含まれる。
これら各社は、SAPからESA技術のライセンスを受け、自社製品がSAPのアプリケーション上で稼動するように最適化するという。
SAPのユーザー・コンファレンス「SAPPHIRE '05 Boston」は、米国・ボストンで2005年5月17日〜19日にかけて開催されている。
(IDG News Service)

























