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[米国]
【SAPPHIRE '06】SAP、次世代アーキテクチャ「ESA」への完全移行を高らかに宣言

(2006年05月19日)

 ドイツSAPは先ごろ、米国フロリダ州オーランドで年次ユーザー・コンファレンス「SAPPHIRE '06 Orlando」(5月16〜18日)を開催、同社のSOA(サービス指向アーキテクチャ)基盤「Enterprise Services Architecture(ESA)」の推進をあらためてアピールするとともに、その中核技術である統合ミドルウェア群「NetWeaver」関連の新製品の発表やデモを行った。

ドイツSAP 会長兼CEO ヘニング・カガーマン氏

 5月17日の基調講演に登壇したSAPの会長兼CEO、ヘニング・カガーマン氏は、「SAP R/3を利用している3万2,000余りの顧客を、2010年までにESAへ完全移行する」と力説した。

 同氏によると、ESAに基づいたシステムを構築することで、企業はより効率的に、しかも費用対効果の高いかたちで、自社のビジネス・プロセス同士ならびに人間同士を結び付けることができるという。

 しかしながら、多くの顧客を、長年の実績を持つアーキテクチャから、まだ構想だけのようにも思える新しいアーキテクチャへ移行させることは決して容易ではないはずだ。カガーマン氏はこれまで、機会があるたびにESAへのシステム移行を顧客に訴えてきたが、多くの顧客がESPへの移行に踏み切らないかぎり、同氏は同じメッセージを繰り返し続けると思われる。

 SAPは、同コンファレンスで、ESAに完全対応した次期ERPパッケージ「mySAP ERP 2007」を来年リリースすると発表。また、NetWeaverの新版と、同製品に対応した中小規模企業向けの業務アプリケーション導入プログラム「mySAP All-in-One」を、同じく来年に投入する計画も明らかにした。

 一方、SAPは、独立系ソフトウェア・ベンダーによるNetWeaver対応アプリケーションの開発を促すために1億2,500万ドルを投じ、ベンチャー基金「SAP NetWeaver Fund」を設立したと発表した。ベンチャー基金設立のねらいは、より多くのアプリケーション開発を促すことと、将来の買収に向けて有望なベンダーを見つけることにある、とカガーマン氏は語った。

 またSAPは、同社のBI(Business Intelligence)ソフトウェア「NetWeaver BI」と連携し、大量のデータ解析やクエリの高速化を実現するツール「BI accelerater」を発表。これは、SAPがインテルと共同開発したもので、昨年10月に一部のユーザーに限定出荷されていた。

 最大の特徴は、現在マイクロソフトと共同で開発を進めている新ソフトウェア「Duet」と連携し、クエリ・リポートをMicrosoft Officeユーザーにフィードできること。Duetは、Microsoft Office経由でSAPのアプリケーションを利用するためのサーバ・ソフトウェアで、今年6月から米国で出荷開始される予定となっている。

 BI acceleraterの正式な価格は明らかにされなかったが、SAPの製品・技術グループ担当プレジデント、シャイ・アガシ氏によると「20万ドル弱になる見込み」だという。

 ちなみに、BI acceleraterは、IBMおよびヒューレット・パッカード(HP)から提供される、インテルの64ビット版Xeonプロセッサ搭載ブレード・サーバ製品にプリインストールされる予定となっている。

 さらに、SAPは5月18日、最新のGUI「Project Muse」(開発コード名)のデモを披露した。これは、旧マクロメディア(現アドビ システムズ)と共同で約1年前から開発が進められている「Flex」および「Flash」技術をベースとしたGUI。Windows、Linux、Mac OSの各デスクトップOSや携帯端末からSAPアプリケーションにアクセスできるのが特徴となっている。

 SAPはProject Museを、まずmySAP ERP 2005ユーザー向けに提供し、今後1年半にわたって段階的にハイエンド・アプリケーション全般へと採用を広げていく予定としている。

 SAPの製品・技術グループ担当プレジデント、シャイ・アガシ氏は、発表に際し、「Project Museの実現にはSOA技術が不可欠だった。SAPの新インタフェースはすべてESAに依存している」と強調した。

(Computerworld.jp)




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