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[米国]
ワコビア銀行、SOA構築でコラボレーション・ツールを活用

(2006年09月04日)

 SOA(サービス指向アーキテクチャ)の構築に携わるチームの優劣を左右するのは、スタッフ・メンバーの専門知識とノウハウだけではない。さまざまな分野の担当者が効果的に協力できる環境をどう整備するかも重要な要素となる。

 大手金融機関である米国ワコビアのリテール/チャネル技術グループでシニアITアーキテクトを務めるクリス・ブラウン氏は、「アプリケーション・サービスを担当するチームでは、アウトソーシングの普及などにより、メンバーの多様化が進んでいる。このため、全員が一貫して同じ目的に取り組むよう指示するのが困難になりがちだ」と語る。

 また、同氏は、「開発者の多様化が進むと、リファレンス・アーキテクチャや実装ガイドといったドキュメントの公開・共有が重要となる。また、作業過程において基準を守ったり、チェック・ポイントを確認したりする作業が加わる可能性も高くなる」と指摘する。

 そんななか、ワコビアのリテール・バンキング部門は、メンバー間のコラボレーションを促すサービス開発支援ツールとして、米国マインドリーフの「SOAPscope Server」を活用している。SOAPscope Serverは、Webサービスの品質をテストするツールのホスティング・サービスで、SOA構築に携わるチーム向けに提供されている。これにより、技術的なルールとビジネス・ルールの順守をチーム全体で徹底することができるという。

 「SOAPscope Serverを導入してから、チームの全メンバーがワークスペースを共有しながら共同作業を行えるようになった。テスト環境をセットアップし、それを複数のメンバーに公開するというやり方が、われわれのチーム内で急速に普及しつつある」とブラウン氏は語る。

 SOAPscope Serverは、役割とスキルが異なるIT部門の担当者とビジネス部門のユーザー(アーキテクト、開発者、テスター、業務アナリストなど)向けに設計されているのが特徴だ。ワコビアではこれまで、スタッフごとに個別のツールと品質テスト手法が用いられていたが、現在はあらゆるレベルのスタッフがSOAPscope Serverを共通のツールとしてさまざま目的に活用しているという。

 例えば、ブラウン氏のチームは、当初SOAPscope Serverを機能テストと品質テストを行うために利用していたが、現在では個々のサービスがワコビアの契約ポリシーを満たしているかどうかを確認するために利用している。

 なお、SOAPscope Serverには、アウトソーシング先のインドの開発チームや遠方で作業するスタッフもアクセスすることができる。「われわれはテスト・ツールにSOAPscope Serverを組み込んだ。このテスト・ツールはさまざまな場所から利用することが可能で、開発プロセスのステップを進める前に、複数のスタッフでチェックできるようになっている」とブラウン氏は説明する。

 ワコビアのリテール部門が取り組むSOA構築のプロセスは、同行がシステム統合に将来どう取り組むかを判断したり、複数のITチームが互いの業務を理解したりするのに役立っているという。ブラウン氏は、「SOAを構築するなかで、互いの依存関係がよくわかるようになった」と語っている。

 さらに、SOA構築に向けた取り組みは、IT部門とビジネス部門との対話を促進しているとブラウン氏は語る。「SOAでは複数のサービスがひとまとまりの機能として扱われるため、ビジネス部門にも理解されやすい。SOA構築に取り組んで以来、ビジネス部門とIT部門が協力し合う機会が増えた」(ブラウン氏)

(アン・ベッドナーズ/Network World オンライン米国版)




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