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SOAでエンタープライズ・マッシュアップを!
マッシュアップの真価を引き出し、Web2.0時代の“勝ち組”を目指せ
(2007年03月16日)
マッシュアップを積極的に活用する
Webプレーヤーたち
代表的なマッシュアップとして、まず真っ先に名前の挙がるものと言えば、住所情報を含むデータベースに人気のマッピング・サービスを組み込んだ「グーグル・マップ」であろう。このタイプのソリューションはマッシュアップの価値を余すところなく教えてくれる。ちなみに、こうしたマッシュアップ・ソリューションは単純な構成をとっており、数日もあれば作成することができる。
一方、より複雑なマッシュアップは、さまざまなサービスで構成される混成アプリケーション、すなわち先進的なSOAコンセプトに近いと言える。例えば、顧客データベースをマーケティング・メトリクス(測定指標)とマッシュアップし、その結果をさらに販売予測プロセスとマッシュアップするといったようなことも行えるのだ。そのため、さまざまな情報やサービスを保有しているような会社に対しては、社外のユーザーがインターネット経由でアクセスしてくることも多い。
では、そういったサービスを提供しているのは、具体的にはどういったWebプレーヤーなのだろうか。エンタープライズ・クラスのサービスを幅広く取りそろえているWebプレーヤーとしては、まず、セールスフォース・ドットコムのような大手SaaS(サービスとしてのソフトウェア)ベンダーの名前を挙げることができる。また、ストライクアイアンのような品ぞろえが豊富なサービス・マーケットプレース、あるいは財務、小売り、医療といった垂直市場向けのサービスを提供しているサイトなども、そうしたWeb上で利用可能なサービス、データ、コンテンツを提供している。
さらに、マッシュアップでは、高度なビジネス・プロセスやアプリケーション、一連のサービスセットといった複雑なソリューションを構築することも可能だ。そうした本格的なサービス、プロセス、コンポジットは、SaaSベンダーがホストするWebベースのサービス、グーグルをはじめとする商用インターネット・サービス、あるいは垂直市場向けサービスなど、あらゆるところで目にすることができる。
大手のWebプレーヤーたちは積極的にこのビジョンを取り込もうとしており、今後普及が見込まれるエンタープライズ分野のSOAおよびマッシュアップをサポートすべく、あらゆるSOAの基盤となる技術の開発に注力している。ちなみに、この分野ではグーグルが若干先行しているものの、マイクロソフトやヤフー、その他のベンダーもそれほど後れを取っているわけではない。
ビジュアル型と非ビジュアル型
エンタープライズ・マッシュアップは新しい動きだが、そのソリューション・パターンにはすでに一定の方向性ができつつある。例えば、現在、マッシュアップには2つのタイプがあると言われる。1つはビジュアル型、もう1つは非ビジュアル型だ。
ビジュアル型マッシュアップの典型は、マッシュアップ全体の典型でもあるグーグル・マップだ。ビジュアル型マッシュアップの“開発理念”は、「2つの異なるソースを組み合わせ、相乗効果によっていっそう便利なものを作り上げる」という、いたってシンプルなものである。そして、その利便性を画面上ですぐに確認できることが、大きな特徴となっている。
なお、ビジュアル型マッシュアップは、外部のサービスを利用せず、イントラ・エンタープライズとして作成することも可能である。例えば、販売数量と社内開発したグラフィカル・ロジスティクス・システムとをマッシュアップするといったことが考えられるわけだ。
一方、非ビジュアル型マッシュアップは、2つないしそれ以上のサービスを組み合わせて、ビジネス・プロセスを支える統合ポイントを構築するというものである。オペレーションは舞台裏で行われ、表には出ない(少なくとも直接表示されることはない)。しかし、それでもマッシュアップであることに変わりはない。
非ビジュアル型マッシュアップの典型としては、顧客情報のストリームと住所確認サービスをマッシュアップしたり、社会保障番号のストリームと認証チェック・サービスをマッシュアップしたり、といったものがある。それらの非ビジュアル型マッシュアップでは、例外を別のストリームやキュー、あるいは別のマッシュアップに送るといったことも行えるようになっている。
SOAサービスや外部ホスト型サービスを利用すれば、もっと複雑で高度な非ビジュアル型マッシュアップを構築することも難しくない。確かに、ビジュアル型マッシュアップはクールで便利だが、ビジネスにもたらす長期的な価値という点では(特にSOA環境においては)、非ビジュアル型マッシュアップに軍配が上がる。また、非ビジュアル型は多くのアプリケーションに対応できるが、ビジュアル型の場合は画面上での利用に限定される。
将来、われわれは、企業がいくつかのマッシュアップ・インタフェースを用意し、ビジュアル型、非ビジュアル型を問わず、SOAを主にマッシュアップ・ソリューションへの出発点として構築する時代を迎えることになるだろう。現時点では、SOAをマッシュアップのプラットフォームと見なすという考えには異論があるかもしれない。だが、ほとんどの企業で、そうしたやり方がSOAの価値を予想外に高めることになるはずなのだ。
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