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SOAガバナンスを究める

協調性を発揮してガバナンス・プロセスを押さえよ

(2007年05月09日)

ジャストインタイム・アーキテクチャ

 SOAエンタープライズ・アーキテクチャは、ガバナンス・プロセスが生み出す最も重要な技術の1つだ。しかし、構築するのはそれほど簡単ではない。

 では、SOAエンタープライズ・アーキテクチャの構築という面倒な作業は、どのように進めればよいのだろうか。

 多くの組織にとって最も効率的なのは、ジャストインタイム方式を採用するというやり方だ。同方式を採用したら、まずは相互運用性フレームワークから取りかかるようにするとよい。エンタープライズ・アーキテクチャの構築においては、このパートが最も取り組みが楽だからだ。相互運用性フレームワークは、サポートする標準のリストから成り、標準に関する要求、推奨、サポート、終了を示すステータス・インジケータなどのメタ情報が網羅される。

 一方、常識的な観点から言えば、全体に影響を与えるようなポリシーから取りかかるのがよい。例えば、SOAプロジェクトの場合、大抵は認証や承認問題が隘路となる。もし首尾一貫したポリシーがなければ、それぞれのプロジェクトは好き勝手な方向に進み、その結果、後日、非互換性が生じたり多大なコストを要する修正に悩まされたりすることになる。

 また、レジストリも、早い段階からポリシーに左右される領域だ。そのため、早期にレジストリ戦略を立案し、それをサポートするポリシーを持つようにすべきである。

 ところで、エンタープライズおよびシステム・レベルのリファレンス・アーキテクチャは、WSM(Webサービス管理)ツール向けのコード開発から高可用アプリケーションのためのハードウェアの配備に至るまでの過程において、開発者やアーキテクト、プロジェクト・マネジャたちに標準的な方法を提示するものである。

 「リファレンス・アーキテクチャがなければ、プロジェクト・チームは最も抵抗の少ない道をたどることになる」と指摘するのは、モメンタムSIのビスケ氏だ。逆を言えば、アプリケーション・アーキテクトのガイダンスの幅を限定して自由裁量の余地を残さないようにするためには、「リファレンス・アーキテクチャの標準化が欠かせない」(同氏)のである。

 ビスケ氏はまた、リファレンス・アーキテクチャをレビュー・プロセスの一部に置くべきだと主張する。「アーキテクチャ・レビューはプロジェクトがリファレンス・アーキテクチャから逸脱しないようにチェックする役割を担う。だが、プロジェクトをチェックするためのドキュメンテーションが整備されていないようでは、レビューの効果も半減する」(同氏)からである。

適切なツールを探す

 企業の中には、コストを気にするあまり、レジストリやWSM関連ツールの購入を先に延ばし、それらの価値を判断したうえで予算化に取り組もうと考えるところも少なくない。だが、そうしたやり方は、ゲームの早い段階で、ガバナンスを確立するために最も効果的なインセンティブを放棄しているようなものだ。

 レジストリはガバナンスの管理や伝達に利用できるだけでなく、重要なガバナンス・アクティビティを自動化するうえでも役に立つ。

 レジストリはまた、ポリシーを強制する際にも有効だ。プロダクション・レベル・サービス用のレジストリをセットアップし、ステータスをアーカイブするポリシーを設定すれば、組織内で利用されるサービスのプロパティをコントロールすることができる。

 例えば、プロダクション・レベル・サービスに一定のセキュリティ、ID、あるいは財務標準を要求するといったことが可能になるのだ。プロダクションに移行する前にサービスをレビューすれば、それらのポリシーを効果的に強制することができるわけである。

 設計時や展開時にポリシーを強制する際にはレジストリが便利だが、ランタイム・ポリシーを強制する際には、アクショナルやアンバーポイント、SOAソフトウェアなどが提供しているWSMツールが効果的だ。WSMツールは展開したサービスのプロキシとして機能するため、認証が決められた方法で行われているか、あるいはサービス・レベルが適合しているか、といったことを確認することができるのである。

 直接強制できないポリシーには、WSMツールによって、サービスのやり取りを監査したりログを取ったりするためのシングル・ポイントが提供される。WSMツールはSOAガバナンスの重要なパートというだけでなく、セキュリティやロギング、例外処理などの機能を開発者が用意する手間をなくすことで、コードの再利用性や正確性を高めるものでもある。


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