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SOAガバナンスを究める
協調性を発揮してガバナンス・プロセスを押さえよ
(2007年05月09日)
エバンジェリズムと専門性
ガバナンスは、組織として組み込まれたときに最もうまく機能する。専門家がしばしば言及する理想的なサポート組織の1つが、COE(センター・オブ・エクセレンス:優秀な頭脳と最先端の研究環境で、高度な研究活動を行う中核的研究拠点)だ。
COEは、ベスト・プラクティスのショーケースであり、SOAを布教し、解決策を掲げておくのに最適な場所だと言える。「COEを設置すれば、SOAに関するレッスンを他の組織に伝えやすくなる」と語るのは、IBMのSOA担当ITアーキテクト、ボブ・レアード氏だ。同氏によれば、COEの特徴は、「専門性を伝播し、標準を開発し、ベスト・プラクティスを普及させる」ことにあるという。
一方、最近はPMO(プロジェクト管理オフィス)がプロジェクトを管理するケースが増えているが、このPMOは、強制をさりげなくセットアップする場所として最適だ。
「プロジェクトが複数の開発チームに分散しているような場合には、強力なPMOが不可欠だ。PMOがなければ、統合化で立ち往生してしまうおそれがある。PMOは、プロジェクト・ポートフォリオを統治するとともに、プロジェクトに標準と強制力をもたらすCOEと連携して相互運用性を向上させることになる」(レアード氏)
プロジェクトの過程において、予算化プロセスは最強の味方になることもあれば、最凶の敵になることもある。「全体のスコープは最初に定義されるが、プロジェクトがスタートしたあとで変更される場合もある」と、モメンタムSIのビスケ氏は指摘する。
それに合わせて予算レベルを修正することが困難あるいは不可能なら──その原因は、おそらくプロジェクトの定義が稚拙だったことにあるはずだが──、大きなトラブルが引き起こされることになる。
「すべてのことがITガバナンスと予算化プロセスに結びついていることを理解しておかなければ、プロジェクトの重圧が増したときに、サービスの開発が間違った方向へと進むことになりかねない」(ビスケ氏)
また、金銭的なインセンティブがガバナンスの目標と同じくらい重要であることも、忘れてはならない。効率的なSOAプロセスの構築に逆行するような動きに奨励金が出るようであれば、戦いが始まる前に敗れたも同然だ。SOAプロジェクトを成功させるには、プロジェクトの予算を変更できる必要がある。
ビスケ氏によれば、その変動幅は、プロジェクトの当初予算からプラス・マイナス50パーセントもあればよいという。大事なのは、変動幅よりもむしろ「開発プロセスの各段階で、常に再検討を行うこと」(同氏)だというのである。
言いかえれば、それぞれの段階で、実際のコストに近似するように、プロジェクト予算の枠を絞り込んでいけばよいわけだ。「その際には、プロジェクト・スコアカードが適切な判断を下すための情報を提供してくれるだろう」とビスケ氏。
ポートフォリオに十分なプロジェクト数が含まれていれば、個々の誤差を吸収し、ポートフォリオ全体として、正確な予算管理と予算の柔軟性を同時に実現することができるはずである。
一歩ずつ歩みを進めよ
ガバナンスは、作ってしまえばそれで終わりというものではない。常に進化し続ける必要があり、進化するための仕組みを内包していなければならない。とはいえ、それほど身構える必要もない。
実際、実装には多様な形態があり、ジョンズ・ホプキンス大学のアニル・ジョン氏に言わせれば、「フリーサイズのガバナンスは存在しない」ということになる。自社でガバナンスを確立する際には、いくつかの基本的なポリシーとプロセスを先行させ、フィードバックに耳を傾けるようにすればよいだろう。
ガバナンスのポイントは、正しい行動様式を促すことにある。それには、SOAへの取り組みが機能しているかどうかをモニターしてみるのがよい。「SOA実装において奨励される行動様式は、既存のITガバナンスのメカニズムとは対立することになるかもしれない。IT管理のために整備された現行のメカニズムは、SOA導入にあたって拡張、修正する必要がある」と、ジョン氏は指摘する。
仮に、設定したSOAの目標に対して抵抗があるようであれば、プロセスを修正してやればよい。最終的に成功するのは、「効果をモニターして、進化することのできるガバナンス」だけなのだから。
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実装技術/製品の選定は全体像を明確にした後に
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