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「ユーザー企業のグローバル統合を推進する」――日本IBM社長の大歳氏
生産・開発などの最適化が図られた「GIE」モデルへの転換を強調
(2008年02月12日)
「GIE(Globally Integrated Enterprise)への変革を推進する」――。日本IBMは2月12日、2008年の事業戦略/施策に関する記者説明会を開き、同社の代表取締役社長、大歳卓麻氏が、グローバル競争を勝ち抜くために企業モデルをGIEへと変革することの重要性を強調した。
| 日本IBMの代表取締役社長、大歳卓麻氏 |
冒頭、大歳氏は、これまでの企業モデルの変遷を振り返った。グローバル企業の初期段階としては、日本国内で生産した製品を輸出し、海外市場で販売していく「International Corporation」があり、それを経て第2段階として現地法人を設立し、原材料も現地で調達、生産していく「Multinational Corporation」があると紹介。そして現在においては、「各国・地域で生産や開発など機能別に最適化を図った、グローバルに統合された企業モデルが重要だ」と、大歳氏は語った。
大歳氏は、オムロンの企業モデルをGIEの実例として挙げた。日本IBMはオムロンのシステム運用を請け負っているが、システム運用自体は中国の深センで行い、アプリケーションの開発・保守は上海、ヘルプデスクは沖縄という具合に、最適な地域・国で機能別に運用を行っているという。
この日、大歳氏は、日本IBMの事業戦略についてもみずから語った。同社は2007年10月以降、米国IBMの直轄となり、業種別/製品別に分かれていた営業体制の見直しや自社の営業体制を支援する社内部隊の新設などを進めた。加えて、CIO向けのテクニカル・リーダーシップ・オフィスの設立、中国・インドにおけるメンテナンス要員の増員などを通したグローバル・デリバリー体制の拡大も図った。
そのうえで、2008年の事業戦略として同社が掲げているのは、「顧客イノベーションの実現」「オープン・テクノロジーと高付加価値ソリューションの提供」「グローバルに統合された企業への進化」の3つである。
顧客イノベーションの実現では、顧客に対する営業体制のさらなる強化を推進するという。大歳氏は、具体的に、直販部隊とパートナー間における顧客担当のダブり解消や、大手・中堅企業といった顧客の業務形態/規模に合わせた営業部隊の整備などを挙げた。
また、幕張にある同社データセンターの省電力化、本社機能の箱崎事業所への移転(現在は六本木)に伴う同事業所のリニューアルも行う計画である。そのほか、中長期的視点に立った「未来価値創造事業」を組織化し、ハード/ソフト/サービスを通して顧客へのより革新的な提案を推進する考えだ。
オープン・テクノロジーと高付加価値ソリューションの提供では、グリーンITの実現を目指す「Project Big Green」の推進や顧客のSOA(サービス指向アーキテクチャ)導入を積極的に支援していく構えである。特にProject Big Greenでは、エネルギー効率に関する専門家集団「Green Team」により、顧客のグリーン化をサポートする。なお、Project Big Greenには全世界で850人、日本からは100人が人的資源として投入されているという。
グローバルに統合された企業への進化では、GIEの推進を目指し、さまざまな人種/仕事環境に対応するために、「ダイバーシティ委員会」を設置する。併せてグローバル・リーダーの育成にも注力していく。大歳氏は、「企業に求められるのはマネジャー(管理職)ではなく、リーダーだ」とし、人種の枠を超えてリーダーシップを発揮できる人材の重要性を強調した。
(山上朝之/Computerworld)
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