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[米国]
ISO、中国の無線LAN規格「WAPI」の国際標準化を却下
(2006年03月14日)
国際標準化機構(ISO)は先週、ISOの無線LAN規格に対する修正案として提案されていた中国独自の無線LANセキュリティ・プロトコル「WAPI(WLAN Authentication and Privacy Infrastructure)」の採用を却下した。
ISOによると、3月7日まで実施されたISO加盟国による投票では、米国電気電子技術者協会(IEEE)策定の「IEEE 802.11i」セキュリティ仕様の採用に票が集まり、結果、IEEE 802.11iの採用には賛成票24、反対票3が投じられ、中国産のWAPIの採用には賛成票8、反対票17が投じられたという。
IEEE 802.11iワーキング・グループのメンバーの1人(匿名)は、「ISOはこれまで一連のIEEE 802.11規格をISO規格に組み込んできた。今回も『ISO 8802.11』(IEEE 802.11規格のISOバージョン)の修正案としてWAPIを採用するよう提案していた中国案を却下し、IEEE 802.11iを採択した」と語っている。
中国国営通信社である新華社のオンライン版ニュースによると、中国政府は、引き続きWAPIのサポートを続けると表明し、ISOでの却下は中国国内でのWAPI使用に影響しないと説明している。
一方、中国のWebポータル、新浪(SINA)では、WAPIの基盤技術を開発した西安西電捷通無線網路通信有限公司(IWNCOMM)の社長、曹軍(ツァオ・チュン)氏が、「ISOの今回の投票結果は暫定的なもので、802.11iがISO規格として承認されたことを意味するものではない」と述べ、「今回の投票結果については、会議を開いて結果が承認されるまで、正式な票決にはならない」と主張したと報じている。
この件について、IWNCOMMや曹氏から直接のコメントは得られていない。
ISOによると、今回の投票結果に関する会議は6月に開かれる予定であるという。
もっとも、ISO 8802.11標準規格の修正案を採用するか否かについての投票は、通常、議論を呼ぶようなものではなく、「少なくともこれまで、だれかが802.11で策定された以外の案を持ち込んだケースはなかった」と、上記のIEEE 802.11iワーキング・グループのメンバーは語っている。
ちなみに、IEEE 802.11i標準規格は2004年6月に承認された。中国政府は一時、外国企業にWAPIのライセンス取得を義務づけることを提案したが、後にその提案を取り下げている。
IEEE 802.11ワーキング・グループの文書の1つには、WAPIを国際的な無線LAN標準に組み込むことへの抵抗は、同技術の“秘密主義”に対する懸念から生じているという内容が記載されている。具体的には、WAPIプロトコルに非公開のアルゴリズムが使用されていることや、WAPIの推進者たちが中国以外の企業にWAPIプロトコルに対応した装置を提供することを拒否したことなどが挙げられている。
このほか、22の中国企業が先週、WAPIの普及促進を図る業界団体「WAPI産業聯盟(WAPI産業連盟)」の設立を発表。同団体では、802.11iよりもWAPIプロトコルのほうがセキュリティ面で優れていると主張している。
(IDG News Service サンフランシスコ支局)
- 国際標準化機構(ISO)
- http://www.iso.org/
- 西安西電捷通無線網路通信有限公司(IWNCOMM)
- http://www.iwncomm.com/



