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[米国]
LinuxWorld開幕直前、「Xen」に注目が集中

(2006年03月31日)

 ボストンで4月3日から開幕するLinuxおよびオープンソース技術に関するコンファレンス「LinuxWorld Conference & Expo」では、オープンソースの次世代仮想マシン・モニタ「Xen」に基づくハイパーバイザー・ソフトウェアを提供する新興企業2社が、主役の座を巡って争うことになりそうだ。

 Xenの開発を統括している米国ゼンソースは、同コンファレンスで、Xenの最新版に基づく商用仮想化プラットフォーム「XenEnterprise」をリリースする予定だ。また、レッドハットとノベルも、両社のLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux 5」および「Novell Suse Linux Enterprise Server 10」にオープンソースのXenハイパーバイザー技術を実装し、2006年中に出荷する構えだ。

 ゼンソースでは、XenEnterpriseを活用することで、WindowsなどのOSのほかに、Linuxクラスタのワークロードも仮想化できるようになるとしている。しかしながら、同製品はインテルおよびAMDの次世代チップに組み込まれたハードウェア仮想化機能に依存することで複数OSの相互連携を実現している。これはすなわち、同製品を利用するメリットを享受するには、ハードウェアを新たに購入しなければならないことを意味すると、業界のアナリストは指摘している。

 ニューハンプシャー州ナシュアに拠点を置く調査会社イルミネータのシニア・アナリスト、ゴードン・ハフ氏は、ゼンソースの新製品に対して、「ハードウェアを追加購入しなければならないのは、明らかなデメリットだ」とコメントしている。

 また、ニューヨーク州ライブルックのアイディアズ・インターナショナルのシニア・アナリスト、トニー・アイムス氏も、「実際のところ、ハードウェア・ベースの仮想化技術に関するサポートは、2007年の商戦期にならなければ提供されないだろう」と述べている。

 XenEnterpriseは現在、ベータ版のテスト中で、今年の6月または7月に正式版を一般向けにリリースする、とゼンソースの関係者は述べている。価格は未定。

 一方、データセンター向けの仮想化および管理技術を扱う米国バーチャル・アイアン・ソフトウェアも、同コンファレンスで、Xenハイパーバイザー技術を採用した仮想化ソフトウェアの新版「Virtual Iron 3 for Xen Enterprise Edition」を発表する見通しだ。新開発のポリシー・ベース管理機能を搭載するのが特徴で、インテルおよびAMDの次世代チップに実装されている仮想化技術を活用して、複数OSのワークロードの仮想化もサポートするという。

 同製品のテスト版は、1台のサーバで利用可能なバージョンと開発コミュニティ向けのバージョンがそれぞれ近日中に無料配布される予定となっている。正式版は、Linux対応版が7月に、Windows対応版が9月にリリースされる計画だ。価格は1サーバ当たり1,500ドルからの予定。

 もっとも、業界アナリストたちは、Xen自体が2007年の商戦期に間に合うかどうかは疑問としているようだ。ハフ氏は、「Xenはまだまだ新しい技術で、VMwareに比肩する成熟度や市場における実績を備えているとは言い難い。また、Xenを扱う企業を2社もサポートできるほどの資金がユーザー側にあるとも思えない」と指摘する。

 仮想化分野では一日の長がある米国ヴイエムウェアは、同コンファレンスにおいて、同社の仮想マシン・ディスクのフォーマット仕様を開発者およびベンダー向けに無償で公開する意向を示す見通しだ。アルティリス、BMC、IBM、シマンテック、トレンド・マイクロなどのソフトウェア企業がすでに同仕様を利用したアドオン技術を開発しているが、ヴイエムウェアは同仕様の無償公開により、同仕様に基づく開発の活性化を促したい考えだ。

(IDG News Service ニューヨーク支局)




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