【 ここから本文 】
- TOP
- > Topics : 標準化動向
- >
標準化動向
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
[米国]
WS-I、SOAの相互運用を実現する仕様草案を公開
(2006年12月12日)
Webサービスの互換性の確立に取り組む業界団体WS-I(Web Services Interoperability Organization)は12月11日、Webサービスとそのセキュリティに関する文書の草案を公開し、広くコメントを求めている。
これらの文書は、企業内で中核的なWebサービスやビジネス・プロセスの相互運用性を確保するための指針となるもので、SOA設計者の多くが待ち望んでいた。
WS-Iの会長で、SAPの業界標準担当副社長でもあるマイケル・ベカウフ氏は、「このWebサービス仕様とWebサービス・スタックは、SOAを実現するための基本的な技術となる」と説明する。
2002年に設立されたWS-Iは、Webサービスを実装するベンダーやユーザーを支援し、作業に必要な仕様の数を少なくするという課題に取り組んでいる。ベカウフ氏は、「いずれエンドユーザーは、基盤となる仕様のことを考える必要がなくなる」と予想する。
WS-Iには、IBM、マイクロソフト、オラクル、SAP、サン・マイクロシステムズなどが加わっている。
今回公開された作業グループの文書案には、「Basic Profile 1.2」「Basic Security Profile 1.1」「Reliable Secure Profile 1.0 Usage Scenarios」などが含まれている。これらの文書案は今後、一般のユーザーやメンバーによる検討作業を経て2007年初頭に承認される見通しだ。
「ベンダーがこれらのプロファイルに従って実際にソリューションを構築できるようになれば(そして、ユーザーに対してシステムの連携を保証できるようになれば)、それこそが具体的な成果となる」とベカウフ氏は強調する。
Basic Profile 1.2は、Basic Profile 1.1の改訂版であり、Webサービス・スタックの基本的な相互運用性についての指針を提供する。バージョン1.2には、正誤表のほか、WS-I Simple SOAP Binding Profile 1.0からのメッセージにWebサービス・エンベロープとその説明をシリアル化する機能に関する要件が盛り込まれている。
Basic Profile 1.2は、主にWS-Addressingを使って作成されている。WS-Addressingは、エンドポイント間でWebサービス・メッセージを識別し、やりとりするための標準的なメカニズムを定義する。また、Basic Profile 1.2には、Core、SOAP Binding、WSDL BindingなどWS Addressing 1.0に関係する仕様も盛り込まれている。
Basic Profileに対するコメントは、作業グループが電子メールで受け付けている。
バートン・グループの副社長兼調査ディレクター、アン・トーマス・マネス氏は、WS-I Basic Profileについて、Webサービスを機能させるため知っておくべき要素を絞り込むことで、ディベロッパーの負担を軽減できると評価する。
マネス氏は、「WS-I Basic Profileは、仕様の数を制限し、ディベロッパーが配慮しなければならない要素を減らしているという点で、非常に優れている」と評価し、「プロファイルを作成する主な理由は、適切な方法で仕様を使い、相互運用性の実現可能性を高められるようにすることにある」と述べている。
その一方で、同氏は、Webサービス仕様の種類が多いため、ディベロッパーの間で混乱が生じる可能性があると認めている。同氏によると、Webサービス・オペレーションの標準化に対応するWS-*(「WSスター」と読む)仕様は52種類あるという。
WS-Iは、Webサービス仕様の大半を管理しているOASISに仕様についての指針を提供してきた。
マネス氏は、「この2年間、WS-Iは何もしていなかったのではないかと考えている人が多いが、実際にはきちんと仕事をしていた」と強調する。
今回WS-Iは、1.0の改訂版で、データに対する正誤表を盛り込んだ「Working Group Draft of Basic Security Profile 1.1」も公開した。この文書には、WS-Security 1.1、およびUsername、X.500、Kerberos、SAML(Security Access Markup Language)を含むWS-Securityトークン・プロファイルの概要が記載されている。
Security Profile 1.1についてのフィードバックは、作業グループが電子メールで受け付けている。
一方、「Working Group Draft of Reliable Secure Profile 1.0 Usage Scenarios」には、Reliable Secure Profileの利用指針が記載されている。この文書には、WS-ReliableMessaging 1.1とWS-SecureConversation 1.3をはじめ、WS-IのBasic ProfileやBasic Security Profileなどの仕様が含まれている。Usage Scenariosに対するフィードバックは、作業グループが電子メールで受け付けている。
WS-Iの文書には、WS-IのWebサイトからアクセスすることができる。
(ポール・クリル/InfoWorld オンライン米国版)
- WS-I(Web Services Interoperability Organization)
- http://www.ws-i.org/



