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ストレージ革命
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iSCSI対応ディスクアレイ4製品の実力を検証する
小・中規模SANの構築に最適なiSCSI製品は「今が旬」
(2006年01月16日)
Intransa IP5500
●イントランザ
| 写真3:イントランザの「Intransa IP5500」 |
イントランザの「Intransa IP5500」(写真3)は、コントローラとディスク・エンクロージャの筐体が分かれており、ギガビットEthernetインタフェースを介して両者を接続するというアプローチがとられている。IP5500用の3Uサイズのディスク・エンクロージャ「DE5200-16」は、SATAドライブを16台搭載可能である。SATAドライブは、250GBと400GBの2種類が用意されており、1台のDE5200-16で最大6.4TBまで拡張可能である。このディスクDE5200-16の背面には、ギガビットEthernetインタフェースが8個用意され、それぞれをギガビット・スイッチに接続することができる。一方、IP5500のコントローラは、ディスク・ドライブや冗長電源を持たない1Uサーバで、フラッシュ・メモリからカスタムLinuxを起動。ユニット背面に装備されたデュアル構成のギガビットEthernetインタフェースを介してディスク・シャーシに接続する。RAIDはボリュームごとに選択できるが、サポートされるRAIDレベルはRAID 0、1、10のみである。
ディスクアレイ内の各ディスクには、起動時にマスタiSCSIコントローラからDHCPを介してIPアドレスが割り当てられる。そのため、各ディスクは独立した存在として動作することになる。iSCSIコントローラは、プライベート・サブネットを使用して、ディスク・ネットワークのDHCPサーバとして機能する。これらのネットワークを構築するには、ジャンボ・フレームをサポートするスイッチが必要となる。また、電源投入時の際、スイッチの設定で、スパニング・ツリー(G7)を無効にして電源投入時のコンバージェンス処理を迅速に行えるようにする必要がある。
IP5500は、クラスタをサポートしている。ただし、各コントローラはIPネットワークへのギガビットEthernetインタフェースを1個しか装備していないので、接続するサーバが複数ある場合には、ここがボトルネックとなる可能性がある。
管理ツールのGUIはJavaベースのものだが、Webブラウザを使用するのではなく、Windowsマシンにインストールする必要がある。
Linux環境でのテスト結果は好成績であったが、Windows環境でのパフォーマンスは相当に低いものだった。この問題を解決するには、Windows環境下で作成したボリュームに対し、セクタの再構築を行う必要があった。ただし、この作業によって今度はアラクリテックのiSCSI HBAで問題が発生するようになってしまった。具体的には、ボリュームが突然ログオフされるようになったのである。この問題については、最後まで解決することができなかった。
IP5500は、コントローラに冗長電源が備わっていないこと、各コントローラで使用可能な帯域幅に制限があることが気になるが、全体としては非常によくできた製品と言える。
G7:スパニング・ツリー……ループ状に形成されたネットワーク内で、データが永久に循環し続けるのを防止するための制御手法。障害時に迂回経路が確保できるという利点があるため、大規模なネットワークの場合はスパニング・ツリーを構成することが推奨されている
NetApp FAS3020c
●ネットワーク・アプライアンス
| 写真4:ネットワーク・アプライアンスの「NetApp FAS3020c」 |
ネットワーク・アプライアンスの「NetApp FAS3020c」(写真4)は、ファイル共有機能も備えるiSCSI対応ディスクアレイである。同製品は、冗長電源と4個のギガビットEthernetインタフェースを備えた3Uのコントローラと、3UのFC接続ディスク・エンクロージャで構成されている。つまり、最小構成でも6Uのスペースが必要となる。1台のコントローラに複数のエンクロージャを接続することにより、ストレージ容量を拡大することが可能だ。また、エンクロージャの前面中央部にはバックライト付きのLCDパネルを備え、ステータス情報を容易に確認できるようになっている。
FAS3020cの設定作業は簡単に迷うことなく行える。コンソールから初期セットアップを行ったあと、「FilerView」というツールを使用してセットアップを行う。FilerViewは標準的なWebベースの管理ツールである。このツールはウィザード形式であるため、構成に大きな変更を加える場合には回りくどいことになってしまうが、手順に迷ったり設定を誤ったりするのを防止するのには役立つだろう。
FAS3020cでは、複数ボリュームの集約というコンセプトを採用している。ディスクアレイは単一のボリュームとして構成され、そこから必要な容量のボリュームを切り出してサーバに提供したり、NFSまたはCIFSを介してボリュームを共有したりする仕組みを備える。ただし、残念ながら、FAS3020cのパフォーマンスは、筆者の期待ほどではなかった。
一方、クラスタ機能には目を見張るものがある。完全なフェールオーバが可能で、テストでは、ディスクアレイの利用を止めることなく障害が発生したコントローラを取り外すことができた。
FAS3020cは、高い機能性と信頼性を兼ね備えている。今回のテストでは最も高いパフォーマンスを示したわけではないが、すぐれた製品と言える。
以上、今回テストした4製品はいずれも、IPネットワークに接続して大容量のネットワーク・ストレージ・リソースを提供することが可能だ。しかし、コスト・パフォーマンスやリカバリ機能などでは差異が見られたので、用途によって最適な製品を選ぶことになる。中規模環境においては、イコールロジックのPS200Eとネットワーク・アプライアンスのFAS3020cが適している。どちらも一とおりの機能を搭載しており完成度が高い。この2製品には及ばなかったものの、イントランザのIP5500も、ほとんどの用途に対応できるだけのディスク容量やリカバリ性能、高いスループットを備える。
一方、アダプテックのSnap Server 18000は、小規模なSANを少ない投資で構築したい場合に適している。iSCSIによるディスク・ツー・ディスク・バックアップに加えて、NFSおよびCIFSによるファイル共有をサポートするため、小規模オフィスや営業所のストレージとしてうってつけだ。
| iSCSI対応ストレージ・システム4製品の評価結果
*各評価項目は10点満点で、カッコ内のパーセント値は得点配分 |


















