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ストレージ革命

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【連載】
バックアップ新論

第2回 データセンターのバックアップ

(2006年12月06日)

見落としがちな設定情報のバックアップ

 バックアップには2つのタイプがある。データのバックアップと、ファイルやデータベース・レコードのバックアップだ。このうち、後者は前者よりも比較的簡単である。それに対し、前者ではシステムが機能するうえで必要となるすべてのものを網羅しなければならない。

 バックアップの対象となるデータの中には、Windowsマシンの設定情報、Active DirectoryあるいはOpen Directory特権の設定情報、さらにはRAIDディスクアレイのコンフィギュレーション・ファイルなども含まれる。それらを保護するには、どのデバイスがどのシステムに属しているかを、それぞれのシステムの正確なコンフィギュレーションがどこにストアされているかも含めて正確に把握する必要がある。

 問題をさらに複雑にしているのは、レストアされたデータがしばしばデータセンターのものとは異なるハードウェア上で利用されるという事実だ。ローカル/リモートの違いに関係なく、レストアは実際に利用するデバイスを通じて行わなければならない。

 「レストアおよびリカバリのプロセス・テストは、復旧計画やその内容をまったく知らない人間が実施する必要がある」とアドバイスするのは、最近までイリノイ州の情報処理部門で責任者を務めていたジョン・ワインフォエフト氏だ。氏は、16TBのディスク・ストレージ環境で、およそ100の官公庁をカバーしていた。「もしそのプロセスでうまくいけば、バックアップ環境の構築計画は適切だと考えてよい」と同氏は語る。

ディスクに取って代わられるテープ

 テープ・ストレージにはおよそ半世紀の歴史があり、バックアップ戦略のバックボーンとなっている。しかしながら、テープ・ストレージは理想的なバックアップ技術だとは言えなくなってきている。まず、テープ・バックアップには時間がかかる。目的のファイルを見つけ出してレストアしようとすると、もっと時間がかかる。対象となるファイルを見つけられないこともしばしばだ。

 サンフランシスコにあるコンサルタント会社、451グループでストレージ・アナリストとして活躍するサイモン・ロビンソン氏は、テープ・ストレージについて、「安価な点からユーザーの支持は高いものの、信頼性と機能面で問題がある。長期にわたって使われてきたため、すぐに消えてなくなることはないが、いずれディスク・ストレージに取って代わられるだろう」と語る。

 451グループによると、テープ・ストレージのコストはGB当たり約12セントにすぎない。それに対し、ディスク・ストレージはプライマリ・ディスクでおよそ2.5ドル、セカンダリ・ディスクで50セントだ。今後しばらくは、ディスク・ストレージのほうは採算に見合うルーティン・バックアップに用いられ、テープ・ストレージはオフサイトのアーカイビング用として生き残ることになりそうだ。

 実際、多くの企業でも、テープはその座をディスクに譲った感がある。マサチューセッツ州ミルフォードに本拠を置くエンタープライズ・ストラテジー・グループのアナリスト、ローレン・ホワイトハウス氏は、「多くのIT組織がバックアップ・ターゲットとしてディスクを利用し、バックアップの効率化やレストアの時間短縮を実現している」と語る。そうした企業は、テープ・デバイスをエミュレートしてバックアップ・アプリケーションを実行するVTL(詳細は後述)を導入したり、ディスク・バックアップ・オプションを実装したりしているという。

多岐にわたるディスク・ベースのバックアップ技術

 ディスクを用いたバックアップ技術は多岐にわたる。一般的なものだけでも、RAIDコンフィギュレーション、伝統的なバックアップ・アプリケーション、レプリケーション、ミラーリング、定期スナップショットなどがある。なかでも、ディスク・ベースのスナップショットは、夜間バックアップと比べると、より新しいデータをレストアでき、テープよりも簡便だ。

 アイオワ州デモインの音声サービス・ホスティング会社、ライトエッジ・ソリューションズのオペレーション担当ディレクター、ジョー・シールズ氏は、「われわれが推奨するのは、ブロック・レベルのスナップショット機能を用いたD2D(Disk to Disk:ディスクからディスクへのバックアップ)だ」と話す。同氏はその理由を、「RTOを短縮し、RPOの頻度を高め、そのうえコスト効率が良いからだ」と説明する。

 ディスクはまた、テープにバックアップする前の中間的なステップとしても利用できる。このバックアップ手法はD2D2T(Disk-to-Disk-to-Tape:ディスク→ディスク→テープのバックアップ)と呼ばれており、これを採用すれば、ネットワークとテープとの間に横たわる“処理能力のミスマッチ”を回避することが可能だ。

 こうしたD2D2Tのバックアップ手法を採用しているのが、トロントのヨーク大学だ。同大学では、最初にデータをディスクに書き込んでおき、次に最適な入力速度でそのデータをテープに移すことで、データベースのバックアップを高速化している。

 「サーバからテープへのバックアップ・サイクルを最適化すれば、バックアップをもっと高速化できるだろう。バックアップに要する時間を大幅に短縮することも夢ではない」(同大学のUNIXサービス・マネジャー、ラモン・ケガン氏)


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バックアップ新論
第1回 デスクトップのバックアップ
第2回 データセンターのバックアップ
第3回 メッセージのバックアップ
第4回 ワークグループのバックアップ
第5回 PDAのバックアップ
第6回 ブランチ・オフィスのバックアップ

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