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ストレージ革命

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企業が陥るストレージの過剰購入

リソース管理ソフトを駆使して計画的な導入を!

(2007年05月22日)

ストレージ容量が足りなくなることに不安を感じている管理者は多い。しかし、だからといってストレージを買い足そうとするのは早計だ。ストレージ・リソース管理(SRM)で空き容量を調べてみると、意外なほど残っていることがよくあるからだ。ストレージを買い足すのは、それからでも遅くはない。

ロバート・マリンズ
IDG News Service サンフランシスコ支局

 自動車にガソリン・メータが付いていなかったらどうなるか。ガソリンの残量がわからず、あとどれくらい走れるのか不安になるはずだ。ガソリン・スタンドのマークを見つけるたびに、給油したくなる衝動に駆られるかもしれない。

 これと同様の問題を、データセンターのストレージ管理者も抱えている。

 ストレージ管理者に与えられた仕事の1つは、ストレージをデータベース・アプリケーションや電子メール・プログラムなどに割り当てることだ。興味深いことに、彼らはすべての割り当てを終えると、(予備分の空き容量を残しているにもかかわらず)ストレージ容量を全部使い切った感覚にとらわれるという。

 これは、ストレージを売る側のベンダーにとってはありがたい話だ。ストレージを余分に買ってくれるかもしれないからである。実際、あるストレージ・ベンダーの営業チームは、顧客に最新のストレージ・アレイを届けるや否や、次の契約に向けてその顧客へのセールスに動き出すと明かす。

 ストレージ管理者がこうした感覚にとらわれるのは、ストレージ容量の空き状況を知るうえで、彼らがかなり骨の折れるプロセスを強いられていることが背景にある。

 例えば、どれくらいのデータがストレージに送られているのかは、モニタリング・アプリケーションによって調べる必要がある。その際、数百あるいは数千に及ぶであろう各サーバのストレージ使用量を合算し、アプリケーションごとに割り当てられたストレージ容量と手作業で照合しなければならない。

 米国のコンサルティング会社、クリッパー・グループのストレージ産業担当アナリスト、ダイアン・マクアダム氏が語るように、こうしたやり方はスマートではなく、しかも面倒だ。そう指摘するマクアダム氏自身も、かつて同じ作業を経験したことがある。「1つ1つのストレージ機器にクエリをかけ、結果を手作業でスプレッドシートに入力していた」(同氏)

 米国ヒューレット・パッカード(HP)の管理ソフトウェア担当プロダクト・マーケティング・マネジャー、ジョン・ケリー氏によると、ストレージ管理者が皆「Microsoft Excel」を使うので、業界内では「SRMソフトのトップ・ベンダーはマイクロソフト」というジョークさえあるほどだという。

ニーズの過剰な見積もり

 ストレージの空き容量や割り当て状況は、SRMソフトで詳細に調べることができる。マクアダム氏は、そうしたソフトウェアとしてモノスフィアやオナロといったニッチ・ベンダーの製品を勧めている。

 モノスフィアの「Storage Horizon」は、専用サーバで稼働するストレージ容量プランニング・ソフトである。各サーバに常駐するエージェントではなく、アプリケーション・サーバが生成したデータ量を監視して、それをアプリケーションごとに割り当てられたストレージ容量と関連づける。ストレージの一部が使用されていない場合は、それを必要とする別のエリアに割り当てる。

 また、HPのように大手ベンダーがニッチ製品を取り込んでいるケースもある。同社は2005年にSRMソフトウェア・ベンダーの英国アプアイキュー(AppIQ)を買収し、その技術を自社の管理ソフトウェアに統合した。

 フロリダ州にある飲料販売代理店、サザン・ワイン&スピリッツで在庫データ管理を担当するブレンド・オザール氏は、オナロのSRMソフトを試しに使ってみたところ、ストレージの空き容量が思いのほか増えたことに驚かされたという。「未使用の(ストレージ)スペースがあるサーバが6台ほどあったのだが、オナロのSRMソフトを使ってクエリをかけただけで数百GBの空きスペースを確保できた」(同氏)

 調査会社タネジャ・グループのシニア・アナリスト、スティーブ・ノラール氏によると、企業におけるストレージ・スペースの使用率は平均でわずか35〜40%だという。「ストレージの使用部署がニーズを過剰に見積もることが理由だ」と同氏は指摘する。

 こうした傾向は企業のストレージ支出を膨らませる。IDCの市場調査によると、外付けディスク・ストレージのワールドワイドでの売上高は14四半期連続で増加中だ。2006年は291億ドルだった企業のストレージ支出額についても、2010年までには324億ドルに拡大すると予測されている。

 「せっかく企業がストレージに莫大なコストをかけても、実際にはその40%しか使用されていないとしたら、まったくもって金の無駄使いとしか言いようがない」と、モノスフィアの社長兼CEO、レイ・ビルヌーブ氏は話す。

求められる管理者の「意識改革」

 ストレージ容量の使用率を引き上げるには、ストレージの使用状況を正確に把握し、空き領域を再度割り当てなければならない。そうすれば、使用率を80%まで高めることも可能になる。

 2.5PBの容量を持つストレージを購入した企業の場合、使用率40%で計算すると、実際に使用しているストレージはわずか1PBにすぎない。ところが、ストレージにかかる管理、減価償却、電力・冷却対策については、すべて2.5PB分を要する。

 むろん、使用率を80%に高めれば、購入するストレージは1.25PBで済む。ストレージ・コストが1TB当たり2万ドルとすると、2,500万ドルも支出を抑えられる計算になる。

 オナロのマーケティング担当バイスプレジデント、ブライアン・センプル氏は、前もって綿密なストレージ容量プランを策定することを提言している。空き容量を再度割り当てる作業は、相応のコストを要するうえに手間もかかるからだ。しかも、そうした作業はITシステムに悪影響を及ぼす可能性もある。

 結局のところ、ストレージの過剰購入は、技術的問題というよりも(ストレージ管理者の)行動上の問題によるところが大きい。ストレージ支出額が全体的に増加したとしても、ユニット当たりの価格は下落しているため、「買い得」と見なされる。つまり、ストレージ容量が不足して解雇されることはあっても、余分に持っていてとがめられることはない――ストレージ管理者が必要以上のストレージを購入するのは、こうした考えが根底にあるからだ。

 「『データベースのストレージ・スペースが足りない』と深夜に呼び出されて喜ぶストレージ管理者などいない」(センプル氏)

(Computerworld.jp)




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