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グリーン化を実現するために、コールセンターを「仮想化」せよ
在宅勤務を取り入れれば、オペレーターの定着率がアップし、省エネも達成
(2007年11月19日)
米国では今、データセンターのグリーン化にめどをつけた企業が、次の取り組みとして、コールセンターのグリーン化に乗り出している。そこでの第1のターゲットはPBXの撤去だが、それだけにとどまらずコールセンター自体を物理的になくしてしまおうという試みもなされ始めた。その試みとは、オペレーターの在宅勤務を前提にした「仮想コールセンター」の実現である。
バート・ラタモア
Computerworld米国版
コールセンターを巡る「良い兆候」と「悪い兆候」
今日のコールセンターにおけるコスト削減と二酸化炭素排出量削減に対する取り組みには、「良い兆候」もあれば「悪い兆候」もある──そう指摘するのは、世界規模で事業を展開しているITコンサルティング会社ディメンション・データのリード・テクニカル・コンサルタント、ジェフ・マーシャル氏だ。「良い兆候」は、VoIPへの移行によって、コールセンター内で大きなスペースを占めていた巨大な鉄の塊――すなわち旧式のPBX――が一掃され、大幅なコスト削減が実現したことだ。
一方、「悪い兆候」は、コールセンターのマネジャーが、さらなるコスト削減に抵抗を示し始めたことである。マーシャル氏は、その実情を、「(VoIPへの)移行後、経営陣から『効率を上げろ』と命令されても、コールセンターのマネジャーたちは『これ以上は無理です』と、首を横に振るようになった。そのため、コールセンターをさらに環境に優しい存在にし、併せてコスト削減を実現することが難しくなっている」と説明する。
だが実際には、コールセンターをさらに効率化する方法がないわけではない。そして、その手法を導入すれば、企業は運営コストをいっそう削減することができるはずなのだ。その方法とは、「コールセンターの『仮想化』を図り、オペレーターの定着率と満足度を向上させ、(その結果として)二酸化炭素排出量を引き下げること」(マーシャル氏)である。
ここではまず、コールセンターの仮想化から考えてみよう。
今日、VoIPの導入と高速インターネットの普及によって、コールセンターを仮想化することが可能になった。というのも、これによって、オペレーターが自宅などのリモート・サイトから──より正確に言えば、高速インターネットとVoIPをサポートしている場所なら世界中のどこからでも──勤務することが可能になるからである。最終的には、(後述するように)企業の内外から、高度な技術力を要求されるレベル2およびレベル3のサポートを容易に受けることも可能になるはずだ。
そうした仮想コールセンターを構築するためには、プレゼンス・ソフトウェア(ここでは、コールセンター・オペレーターやサポート要員などが、現在どういった状況にあり、顧客への対応が可能かどうかといった情報を管理するソフトウェア)と、遠隔勤務を可能にする柔軟性に富んだ勤務体系が必要になる。
仮想コールセンターの実現に不可欠な
「プレゼンス・ソフトウェア」
上でも触れたように、仮想コールセンターを成功させるカギは、電子プレゼンス機能とユニファイド・コミュニケーション(音声系やIT系などのコミュニケーション手段を統合させたシステム)にある。具体的に言えば、米国シスコシステムズの「Cisco VoIP」とマイクロソフトの「Microsoft Office Communicator」の要素を組み合わせて、現在顧客に応対できるスタッフを特定したり、そのスタッフに連絡する最良の方法を示したりすることができるような、統合的なコミュニケーション機能をいかに整備できるかにかかっているのである。「オペレーターが顧客からの電話を受け付けたときに、問題を解決する能力を持ったサポート要員に連絡を取るためには社内の電話を利用すればいいのか、携帯電話がいいのか、それともインスタント・メッセージングや電子メールを使ったほうがいいのかを判断し、最良の方法をスクリーン上に表示するソフトウェアが欠かせない」(マーシャル氏)わけである。
こうした機能を実現できれば、コールセンターはオペレーターの物理的な通勤を、高速インターネットと電話に置き換えることが可能になる。この「リモート・コールセンター」が、すなわちここで言う「仮想コールセンター」なのである。ちなみに、仮想コールセンターは「社員の通勤によって消費されるエネルギーを抑制することができる」(マーシャル氏)ため、当該企業にとって、二酸化炭素排出量を削減することにもつながる。


















