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ワイヤレス技術
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【解説】
RFIDの技術動向と自社導入のポイント
仕組み・動向を押さえ、“10のユースケース”に照らして自社業務での活用を検討する
(2008年06月18日)
RFIDシステム導入の進め方
業務システム開発の中での、典型的なRFIDシステムの導入プロセスを図5に示した。この図にあるように、最初のプロセスには、「フィージビリティ・スタディ」(Feasibility Study:実現可能性の検証)という、このテクノロジーの導入において避けては通れない作業が含まれている。なぜ、この作業が不可欠なのかというと、無線を利用したシステムゆえに、ICタグを貼付する対象物と利用環境によって、稼働時に発揮される性能値に多少の変動が生じるからである。
| 図5:業務システム開発の全体工程とRFIDシステム導入作業 |
そこで、フィージビリティ・スタディのステップでは、導入を検討している業務プロセス(Business Process)、対象物(Object)、利用環境(Environment)という3つの視点(BPOE)から、読み取りが可能か、読み取り率は100%か、通信距離は何mか、レスポンス・タイムは何ミリ秒かといった、実際に利用する環境における性能を検証・確認することになる(図6)。その具体例を挙げるとすると、次の2つのケースが考えられるだろう。
- 金属に直接ICタグを貼付するとまったく読めない。それは金属からの電波の反射などで打ち消されることによる。また、濡れている対象物は電波が液体に吸収されてしまうことで性能が若干低下する。
- フリー・アクセス床設計のオフィスでは、電波が床面に反射をして通信距離が伸びるなど性能が向上する場合がある。また、工場や倉庫では、周囲物からの乱反射により性能が低下する場合がある。
| 図6:「BPOE」の観点から行うフィージビリティ・スタディ |
上記の2つの例とも対策はもちろんあるのだが、「無線=電波」を利用したRFIDシステムゆえの宿命でもある。携帯電話が大雨の日にかかりにくかったり、近くでたくさんの人が利用していると圏外になったり、無線LANエリアがあるとき、急に通信状況が悪くなったりといった経験をされていると思うが、ワイヤレス技術を用いたシステムにはつきものなのである。光や画像認識を利用している従来のバーコード・システムにおいても読み取りエラーはもちろん発生するし、強い光が当たるような環境では読み取りがほとんどできなくなる。
したがって、利用環境による性能への影響などを踏まえて、場合によっては、要件に足るレベルの性能を確保するための、RFIDシステムの最適化作業が求められることがある点を留意されたい。1回のスキャンで100%読み取りができなければ業務にならないといった厳しい要件もあるので、そうした業務では最適化作業は不可欠なものとなる。



