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[米国]
司法省、連邦法執行機関向け無線通信システムの委託先候補を2社選定
(2006年06月12日)
米国司法省(DOJ)は、連邦政府のすべての法執行機関で使用される新しい無線通信システムを構築する5カ年プロジェクトの委託先候補を、ゼネラル・ダイナミクスC4システムズとロッキード・マーチン・インテグレーテッド・システムズ・アンド・ソリューションズの2社に絞り込んだ。
この「Integrated Wireless Network(IWN)」プロジェクトは2004年8月から入札が行われており、2社のほかに応札していたモトローラ、AT&T、ボーイングの3社は今回、委託先候補から外された。
IWNプロジェクトは、法執行機関と緊急対応機関が使用する戦術的通信システムの相互運用性とパフォーマンスの向上を目的としており、2001年9月11日の対米国同時多発テロ以降で、連邦政府が同分野の大規模システム構築に取り組むのはこれが初めて。
同プロジェクトでは最初の5年間に25億ドルが投入される見通しだ。政府は、同プロジェクトはさらに10年間延長する可能性があるとしており、一部の専門家は予算規模を最大100億ドルと見ている。
IWNでは、高周波システムとIPバックボーンを使って、安全で信頼性の高い音声、データ、マルチメディア統合型の無線通信サービスが、法執行機関、緊急対応機関、国土安全保障省の当局者に提供される。ネットワークは陸上移動無線と商用無線サービスをベースにしたものになる予定だ。これらは、ほかの連邦政府、州政府、地方自治体の機関のシステムとの相互運用性が確保されるという。
新システムはさまざまな問題を抱えた旧システムの代わりに使用されることになり、ユーザーは8万人以上に及ぶと見られる。その内訳は、FBI(連邦捜査局)、麻薬取締局、米国警察庁、税関・国境保護局、米国財務省検察局(シークレット・サービス)、米国沿岸警備隊、連邦緊急事態管理庁の職員などとなっている。
司法省はIWNの委託先を今年3月に選定することになっていた。業界観測筋は選定されるのは1社と見ていたが、司法省は最終的にゼネラル・ダイナミクスとロッキード・マーチンの2社を対象に設計入札を実施する方針を固めた。
司法省が6月9日に発表した声明によると、上記の2社は数カ月以内に米国の特定地域を対象とした非プロプライエタリな設計/実装計画を提出し、政府側がその評価を行う。その後、設計入札を経て、いずれか1社がIWNのシステム・インテグレーターとして選定される予定となっている。
業界観測筋の間では、法執行機関向けに実績があるモトローラが現段階で選から漏れたことに驚きの声も上がった。一方、政府が非プロプライエタリな機器の使用を強調していることから、モトローラが同プロジェクトに機器納入というかたちで食い込むと見る向きもある。
同プロジェクトが連邦政府以外の法執行機関のシステムにどのような影響を与えるかは、現時点では不明だ。ニューヨーク州やニューヨーク市など多くの州や自治体が、警察や消防などの機関で利用する無線ネットワークのアップグレードに乗り出しており、そうしたネットワークすべてがIWNと同じ規格を採用するかどうかはわからない。
コンサルティング会社、米国フェドソーシズのシニア・バイスプレジデント、レイ・ビョークランド氏は、「連邦政府の取り組みは少し遅れている。多くの州や地方自治体はすでに独自の緊急対応用システムを整備しているため、IWNの影響は限られたものになるかもしれない。州や地方自治体からは、IWNの完成を待つ時間はないという声も出ている」と指摘している。
(キャロリン・ダフィ・マーサン/Network World オンライン米国版)
- 米国司法省(DOJ)
- http://www.usdoj.gov/




