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[英国]
「人体への悪影響」を理由に英国の学校が相次いでWi-Fi機器を撤去
(2006年11月28日)
英国の学校で、Wi-Fiネットワークが人体に及ぼす影響を問題視する動きが広がっている。保護者から寄せられる苦情や健康への影響を考慮して、校内のWi-Fiネットワークを撤去するところも出てきた。
ロンドンの西に位置する私立ストウ校のIT責任者、ジェイムズ・タール氏によると、ある教師が教室内に設置された無線アクセス・ポイントのせいで頭痛と吐き気がすると訴えた。そのため、試しにアクセス・ポイントを撤去したところ、教師の体調は回復したという。「周辺から無線アクセス・ポイントが取り外されたことで、彼の気分は良くなった」とタール氏は振り返る。
同校が英国健康保護局に相談したところ、Wi-Fiネットワークに関する問題は特に起きていないとのことだった。同校ではとりあえず残りのアクセス・ポイントをそのままにして様子を見ることにしたという。
一方、ロンドン南西のチチェスター市にあるプレベンダル校のティモシー・キャンネル校長は、同校に設置された小規模のWi-Fiネットワークが保護者の要望により撤去されたと話す。
「無線ネットワークから出る放射線のレベルを一部の保護者が心配していたので、詳しく調べてみるべきだと判断し、とりあえずネットワークを撤去した」(キャンネル氏)
アクセス・ポイントを撤去した学校は両校だけにとどまらない。タイムズ・オブ・ロンドン紙の報道によると、ウェールズのカーマーゼンシャーにあるイスゴル・パンティセリン校でも、保護者からの苦情を受け、Wi-Fiアクセス・ポイントを撤去した。
急増するインターネットへのアクセスに対応するための安上がりな方法として、Wi-Fiネットワークは英国でも普及の一途をたどっている。ノリッジ市やミルトンケインズ市のように、市の中心部周辺に無料のWi-Fiネットワークを設置している地域もある。
こうしたなか、携帯電話に近いマイクロ波振動数を使うWi-Fiシステムの健康への影響を懸念する声も出始めている。電気とマイクロ波に関する研究を行っているPowerwatch.orgの技術マネジャー、グレアム・フィリップス氏は、まだきちんとした調査が行われていないとしながらも、携帯電話と同様、Wi-Fiネットワークは人体に何らかの影響を及ぼす可能性が高いと語る。
「懸念する根拠はあるというのがわれわれの考えであり、できれば利用しないことを勧めている」(フィリップス氏)
もっとも、Wi-Fiのルータは、携帯電話のように頭の横に押しつけて使うわけではない。フィリップス氏も、携帯電話より影響は小さいとの認識を示した。
Wi-Fiネットワークの運営会社は、懸念の解消に躍起となっている。その1社であるノーフォーク・オープン・リンクの担当者は、「Wi-Fi用のアンテナは照明灯やビルの上に設置されており、利用者からは遠く離れている。また、Wi-Fi機器の出力は非常に低い」と語り、Wi-Fiネットワークの安全性に問題がないことを強調した。
(ジェレミー・カーク/IDG News Service ロンドン支局)
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