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[米国]
シスコ、企業向けIPコミュニケーション製品を統合した新ブランドを発表

(2006年03月06日)

 米国シスコシステムズは3月6日、企業向けのコミュニケーション製品を統合し、「Cisco Unified Communications System」という包括的なブランド名で商品展開することを明らかにした。フロリダ州オーランドで開催されているVoiceCon Spring 2006コンファレンス(3月6日〜9日)で発表された。

 同製品は、音声、電子メール、テキスト、コラボレーション、ビデオ会議機能をカバーするほか、プレゼンス技術を通じて、相手がどの機器を使用しているかを意識することなくコンタクトできる機能も提供する。

 これまで「Cisco IP Communicationsシステム」というブランド名で提供してきた「CallManager」「Unity」「MeetingPlace」「IP Contact Center」をベースに、新たに3種類の主要ソフトウェア製品と新機能を提供する。

 新ブランドの展開により、シスコはIPベースのコミュニケーションのための個々のサーバやアプリケーションの販売から、テクニカル・サポート・サービスを含めたシステム全体の販売へとフォーカスを移す。

 シスコのIP Communicationsマーケティング担当ディレクターを務めてきたビッキー・マクガバン氏によると、同社はシートごとのライセンスを販売し、ビジネスの意思決定を行っている人々に、これらのシステムを生産性などのビジネス上のメリットを根拠として売り込んでいくという。

 新しいソフトウェア製品は3つの異なる機能を提供する。

 「Cisco Unified Personal Communicator」は、ユーザーが音声通話、テキスト・メッセージング、ビデオ会議などのシスコのコミュニケーション・アプリケーションすべてにアクセスでき、同じデスクトップ・インタフェース上でこれらのアプリケーションを使い分けられるよう設計されている。

 ユーザーは既存のディレクトリを検索し、コンタクトしたい相手が現在オンライン接続をしているかどうかや、相手が好むコミュニケーション手段などを調べることができるほか、「クリックしてコール」操作で、音声通話やビデオ会議のセッションを開始することもできる。

 「Cisco Unified Presence Server」は、各種デバイス上でのユーザーが応答可能かどうかの情報を収集し、その情報をシスコのIP電話やCisco Personal Communicator、サードパーティのサービス、マイクロソフトのLive Communications Server 2005やIBMのLotus Sametimeといったアプリケーションに通知する。

 「Customer Interaction Analyzer」は、ユーザーと、コールセンターの窓口スタッフや自動応答システムとの通話を監視・分析する。声の調子やキーワードなど、通話から得られた情報を基に、顧客が必要としているものを入手できたのかどうかやサービスのレベルに満足しているのかどうかを判断する。

 こうして得られた情報は、以降の通話の転送、手続きの変更、窓口スタッフの訓練などに活用できる。なお、マクガバン氏によると、同システムは、従来の回線交換式の電話をはじめ他ベンダーの電話でも使うことができるという。

 またシスコは、SIP(Session Initiation Protocol)やSIMPLE(SIP for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions)のネーティブ・サポートを追加することで、同社のIP通話制御製品を外部の開発者コミュニティに開放。サードパーティのアプリケーションやクライアント・デバイスが自社のSIP互換製品と連携可能かどうかの検証を行っていくという。ただし、標準化されていない同社のSIP拡張機能に関する検証は行わないとしている。

 米国フォレスター・リサーチのアナリスト、エリザベス・ハレル氏は、SIPはまだ十分に成熟していないが、企業がさまざまなベンダーのコミュニケーション・プラットフォームやアプリケーションを結合できる接着剤として台頭していくと見ている。「SIPは、こうしたベンダー各社に独自(プロプライエタリ)路線の中止を迫る」(同氏)

 「シスコをはじめとするネットワーク製品ベンダーは包括的なシステムの提供に力点を置こうとしているが、マイクロソフトやIBMといったソフトウェア・ベンダーとの協力にも前向きだ」と、同氏は付け加えている。

 シスコは、企業向けモバイルIP通話分野でノキアとの協力関係も強化し、ノキアが開発したソフトフォン・クライアントをCallManagerにクライアントとして登録できるようにする。これにより、企業の従業員は、ソフトフォンを従来型の社内電話と同じように(4ケタの内線番号などの機能を含め)利用できるようになる。

 オラクルのグローバル音声ネットワーク担当ディレクター、ランディ・クック氏は、シスコが通話制御プロトコルとしてSIPを採用したことを歓迎している。以前使われていた独自プロトコルではなく、標準プロトコルを採用されることにより、オラクル自身のアプリケーションを含むサードパーティのソフトウェアとの緊密な統合が可能になるからだ。

 クック氏はオラクル社内でIP電話の積極的導入を主導する立場にあり、同社のIP電話システムではシスコのCallManagerが中心的な役割を果たしている。同氏によると、オラクルではすでに従業員の約3万人がCallManagerを利用しており、彼らはデスクトップ上にある複数のコミュニケーション・アプリケーションのインタフェース統合を望んでいるという。

 クック氏は、シスコの歓迎すべきもう1つの取り組みとして、Linuxベースのハードウェア・プラットフォームへのCallManagerの搭載を挙げた。同アプライアンスには、レッドハットのディストリビューションをベースにした強化版のLinux OSが搭載されている。同氏は、Windowsから、コンピュータ・ウイルスに悩まされることの少ない、より安定したOSへ、同社のシステムを移行させたいと考えているという。

(IDG News Service サンフランシスコ支局)




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