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[欧州]
「Skype 3.0」はビジネス市場がメイン・ターゲット──スカイプCSOが明言
(2006年12月25日)
ルクセンブルグのスカイプ・テクノロジーズは先週、同社の開発センターがあるエストニアのタリンで会見を開き、今後もビジネス・ニーズに照準を合わせて機能を拡充し、企業向け市場に注力していくことを強調した。
同社はその好例として、12月18日にリリースした「Skype 3.0」を挙げた。Skype 3.0では、Skypeをリモートでエンドユーザーに配備できる機能を搭載したほか、Webページ上の電話番号を自動的に認識する「Click-to-call」や、音声会話用の「Skypecasts」、テキスト・チャット用の「Public Chats」など、ビジネス・シーンでの利用を想定した機能の強化が目立つ。同社としては、このような機能を足がかりに企業向け市場で足場を固めたい考えだ。
| Skype 3.0は同社のWebサイトからダウンロード可能。もちろん、無料だhttp://www.skype.com/ |
同社のCSO(最高セキュリティ責任者)であるカート・ソーヤー氏は、「将来的には、サードベンダーと一体となり、ビジネス・コミュニケーションの分野でSkypeを中心としたエコシステムを構築したい。すばらしいアイデアは、社外にも多数存在している」と語り、積極的にサードベンダーと協力し、ビジネス市場でシェアの拡大をねらう姿勢を示した。
Skypeを中心にエコシステムを構築するというアイデアは、同社の戦略でもあるようだ。
同社のモバイル/テレコム・サービス部門副社長であるマイケル・ジャクソン氏も、「企業向けSkypeは、企業や組織のニーズに柔軟に対応できる“機能セット”として進化するだろう」と、サードベンダーと協力して機能の拡充を図ることを示唆。Skype 3.0に搭載されているシステム管理者向け機能を活用すれば、きめ細かい管理が可能になることを強調した。
同社によると、現時点ではSkype利用者の約30%が企業ユーザーで、そのほとんどは中小規模企業だという。ただし、最近は大規模企業からの引き合いも多いそうだ。
また今回の会見では、12月18日にウェブセンス・セキュリティ・ラボによって報告されたワーム(Skypecastsを利用)や、一部で問題だと指摘されている「スーパーノード」と呼ばれるSkypeの仕組みについて同社の見解が示された。
スーパーノードとは、分散状態にある300件のSkypeユーザーを1つのグループと見なし、一定の条件を満たすコンピュータによって同グループを管理させるという手法である。スーパーノードに選ばれると「グローバル・インデックス」として利用されることになるため、負荷が大きくなり、トラフィックに支障を来すと言われている。
こうしたスーパーノードについてソーヤ氏は、「スーパーノードのトラフィックは、帯域をほとんど消費しない短いクエリ・トラフィックにすぎない。音声トラフィックには、スーパーノード・トラフィックは含まれない」と語り、スーパーノードがトラフィックの弊害になるという見方に反論した。
一方、同氏はウェブセンス・セキュリティ・ラボが指摘したワームについても、「リバース・エンジニアリングを行った結果、ウェブセンス・セキュリティ・ラボがワームだとして警告したのは一種のマルウェアであることが判明した。このマルウェアは『PayPal』ユーザーを標的としている。マルウェアのダウンロード・サイトのURLをSkypecastsに仕込み、ユーザーに送信するというものだ」と、その存在を認めたうえで、問題のサイトがすでに閉鎖されたことを強調した。
ちなみに、PayPalはスカイプ・テクノロジーズの親会社であるイーベイが所有するオンライン支払いシステムである。
(ジュリス・カーザ/IDG News Service)
- スカイプ・テクノロジーズ(ルクセンブルグ)
- http://www.skype.com/
セキュリティや管理機能が向上し、本格的な導入フェーズに



