THE NETWORK ROADMAP 2008 FALL 2008年9月10日 開催




【 ここから本文 】

セキュリティ・マネジメント

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示



【解説】
OpenIDのこれまでとこれから――企業ITでも活用できるか

B2BでのID管理基盤作りには、各種標準仕様との相互運用が必須

(2008年05月19日)

エンタープライズ分野での利用シーンを検証

 ここまでOpenIDを取り巻く状況と仕様の概要について述べてきた。それでは、エンタープライズ分野においてこのOpenIDはどのような意味を持つのであろうか。

 実際のところ、利活用の事例はまだそれほど多くはないが、ここでは企業がOpenIDプロバイダーとなるケースとリライング・パーティとなるケースのそれぞれについて、利用シーンを含めて実世界での動向を紹介する。
 

社員を対象とするOpenIDプロバイダーの運用

 まず想定されるのが、企業内アプリケーションへのアクセス管理やSSO基盤として、OpenIDプロバイダーのシステムを構築することである。

 これまで企業では、独自プロトコルを用いたアクセス管理/SSO基盤を導入することで、アクセス制御を集中的に管理するのが一般的であった。しかし、今後、製品標準の機能としてOpenIDを受け入れる(リライング・パーティとして動作する)アプリケーションが社内に順次導入されていくような環境では、アクセス管理/SSO基盤自身がOpenIDプロバイダーとして機能することで、アプリケーション統合作業の効率化が図れる。

 また、OpenIDプロバイダーを社内利用に限定せず、外部のWebアプリケーションとの連携も行われるようになってきた。先に述べたように、Sunは社員の身元保証のために「OpenID.sun.com」というOpenIDプロバイダーを運用している。Sunの社員は、このOpenIDプロバイダーから発行されたOpenID(URL)を、自社製品/サービスに関するフォーラムや、業界内の標準化団体において、メール・アドレスに代わる身元証明手段として活用することができる(図1)。


図1:社員を対象とするOpenIDプロバイダーの運用イメージ

 
取引相手を対象とするリライング・パーティの運用

 次に考えられるのは、企業が取引相手/顧客企業へのサービス提供基盤としてOpenIDを活用するケースである。

 企業向けアウトソーシング・サービスやパートナー向けサービスなどでは、通常、利用者のアカウントを個別に発行・管理している。その結果、ユーザーはサービスごとに個別のアカウントを用いなくてはならず、利便性の面でもセキュリティの面でも効率的とは言い難い。

 こうした状況を改善するために、特に大規模企業向けサービスにおいては、以下に示すいずれかの方法によって、企業間でのアクセス管理/SSOを実現してきた。

  • ベンダー独自の認証APIを用いて、連携を図る企業にSSOシステムを実装したり、サービス専用のアプライアンスを導入
  • 包括的だが複雑な標準仕様、例えば「SAML(Security Assertion Markup Language)」や「WS-Federation」などを自社および相手企業の双方が実装してアイデンティティ連携を実現

 上記2つに加えて、OpenIDはもう1つの選択肢を提供する。

  • ベンダー独自の認証APIではない標準仕様に基づいた、比較的導入が容易な企業間のサービス連携

 実際に企業向けリライング・パーティを運用している米国37signalsの例を挙げてみる。37signalsは、主に中小企業や個人事業者向けの業務アプリケーション・サービスを展開しているが、自社が提供する各種Webアプリケーションへのログインに、外部のOpenIDプロバイダーを利用することが可能である(図2)。


図2:取引相手を対象とするリライング・パーティの運用イメージ

前のページへ < 12345 > 次のページへ



関連記事

▲ページの先頭へ戻る


ホワイトペーパー

インフォリスクマネージのマネージドホスティング導入事例

「2カ月以内に3社のシステム統合を完遂せよ」――難題に応えたのはマネージドホスティング

“ビジネス変化への俊敏な対応”を地で行ったユーザー事例に学ぶ

プロダクト・フォーカス

日立製作所

データを安全に長期保管し、さらなる活用を促す――日立の「Hitachi Content Archive Platform」

コンプライアンス/内部統制時代のニーズに応えるコンテンツ・アーカイブ・ストレージ

セキュリティ・インサイト

既存メール環境の変更なしに導入可能な“透過型”スパム対策アプローチの実力

CATV統括運営会社に見る「マトリックススキャンAPEX」導入事例

McAfee SafeBootでの実績を土台にマカフィー製品を本格展開するマクニカネットワークス

マカフィーによる旧セーフブート社買収のシナジー効果を存分に生かす

企業の成長をサポートするサンのセキュリティソリューション

ビジネスのパフォーマンスは安全で積極的な情報活用から

企業に「安心・安全」を供給する日立ソフトの情報セキュリティ

「秘文」から「WriteShield」まで、一貫する情報セキュリティコンセプトとは

ビジネスを活性化するNECソフトのコミュニケーションセキュリティ

情報の堅ろうな保護と自由な共有を同時に実現

拡大するバラクーダネットワークスのセキュリティアプライアンス戦略

スパムメール対策からロードバランサ、Webアプリケーション保護まで

特別企画

配布文書の動的統制で情報セキュリティのあり方を変える

自由な情報デリバリーと強固な情報漏洩対策の両立に向けて

キャッチアップ

「Google Gadgetsを悪用すれば、マルウェアを強制インストールできる」――専門家が警鐘

パスワードの盗難や検索履歴が読み取られるおそれも

iPhone 3Gはビジネスでは使えない?――アナリストらがセキュリティ面を懸念

「ファイアウォールにも暗号化機能にも対応していない」

社員のアクセス管理は「無法状態」――組織の分散化が原因?

「アクセス権に関する責任の所在は特定が困難で、検討機会もない」

Windows Vistaのセキュリティを検証する

UAC、BitLockerなど主要強化点の実用度をチェック

情報漏洩に備える――ダメージを抑えるための心得7カ条

セキュリティ責任者が実践すべきこと、すべきでないこと

定番化した「画像スパム」と迷惑メールの最新の手口

風説の流布による株価操作といった犯罪化が顕著な傾向

データ漏洩・盗難対策を“完璧”に近づける「マルチレベル暗号化」のすすめ

ライフサイクル全般にわたるデータ保護を実現する

ソーシャル・メディアのセキュリティ・リスク

ブログ、Wiki、SNS、ビデオ共有……便利だが危険と隣り合わせのWeb 2.0

セキュリティもオープンソースで!

データセンターでもオープンソースの導入が進行中

キーパーソン

「データ・シャッフリング」とは何か――開発者が説く新データ・マスキング技術

実際のリスクとのずれを生む一方で、過度の恐怖を軽減する効果もあり

トレンドマイクロCEOのチェン氏、渦中の対バラクーダ訴訟について弁明

実際のリスクとのずれを生む一方で、過度の恐怖を軽減する効果もあり

ブルース・シュナイアー氏が語る「セキュリティ・シアター」の功罪

実際のリスクとのずれを生む一方で、過度の恐怖を軽減する効果もあり

「アイデンティティ/アクセス管理(IAM)は“焦らず、あきらめず”」――CAのガーディナー氏

CA幹部が語る、IAMプロジェクトの“正しい”進め方

「ITリスク管理の高度な専門性」が好調の要因――シマンテック幹部

グローバルサービス部門のヒューズ氏に聞く同社の取り組みと今日のセキュリティ問題

マカフィーにとって「マイクロソフトは味方、シマンテックは敵」

エンタープライズ市場に注力するマカフィーの新CEOが言明

マイクロソフトはもはや“セキュリティ後進企業”ではない!

「TwC(信頼できるコンピューティング)」担当副社長、セキュリティ強化戦略の“今”を語る

シマンテックのCEO、セキュリティ技術/市場の未来を示す

「いま、セキュリティのパラダイム・シフトが起きている」

プルーフポイント幹部が語るメール・セキュリティ領域での仮想化活用

「スパム、ウイルス/ワーム対策の仮想アプライアンスが今年後半から伸びる」

セキュリティ連載

サイバー・セキュリティ[罪と罰](全4回)

最新クラッキングの脅威を知り、みずからの身を守る

エンドポイント・セキュリティ対策の勘所(全2回)

クライアント環境を襲う各種の脅威に立ち向かう

情報漏洩100%対策(全7回)

あらゆるリスク、ケースを徹底検証

プロアクティブ・セキュリティ(全14回)

見えない敵に先手を打つ

Weekly Ranking

集計期間:08/31〜09/06



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国