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セキュリティ・マネジメント

【解説】
ネットワーク不通は続き、真相解明もまだ先――サンフランシスコ市IT局を襲ったWAN接続障害事件

「優秀なネットワーク管理者である私に嫉妬した上司らにはめられた」と容疑者

(2008年07月24日)

容疑者が市長と極秘面会し
解決のカギとなる管理者パスワードを渡すも……

 同容疑者の弁護人を務めるエリン・クレーン(Erin Crane)氏は、Childs容疑者の保釈金500万ドルの減額を求めていたが、同市最高裁判所判事のルーシー・マッケイブ(Lucy McCabe)氏は23日、これを拒否した。

 その2日前の7月21日には大きな動きがあった。サンフランシスコ市長のガビン・ニューサム(Gavin Newsom)氏はChilds容疑者と極秘に面会し、その場で同容疑者から、ネットワーク・システムのパスワードを渡されたというのだ。Del Rosario氏は、Childs容疑者が市長にパスワードを渡したのは、同市のワン・マーケット・ストリートにあるデータセンターで予定されていた7月19日の電源切断がファイバWANをシャットダウンするのに失敗した後だとして、保釈金の減額に異議を唱えていた。「Childs容疑者は、ルータの内蔵ディスク・ドライブにネットワーク・コンフィギュレーション・ファイルを保存しなかった。そのため、電源を切断するとこの情報がメモリから消去され、コンフィギュレーションしなおすまで、ネットワークを正常に利用できない」とDel Rosario氏は説明する。

 Del Rosario氏は、同容疑者がネットワークのサービスが中断されなかった後で市長にパスワードを伝えたという行為を「きわめて疑わしい」と主張した。検察側は、裁判所への提出書類に、これら重要なルータ・コンフィギュレーション・ファイルがどこに置かれているのかまったくわからないとコメントしている。

 Del Rosario氏の話では、Childs容疑者はサンフランシスコ市のプリンシパル・ネットワーク・エンジニアとして市内の約1,100台に上るネットワーク・デバイスの管理を担当していたという。ファイバWANのパスワードが判明しても、これら残りのシステムについてはまだ疑問が残る。「残りのデバイスをきちんと制御できるのかどうかはわからない」と、同氏は不安をのぞかせる。

 Childs容疑者は、ネットワーク管理者としてのみずからの優秀さに嫉妬した上司・同僚らにより罠にはめられたのだ──。弁護人であるCrane氏の見方はこうだ。「すべては陰謀と言っていい。これはDTISの上司らの問題だ」とCrane氏は判事に訴えた。

真相解明はまだこれから

 実は、Childs容疑者が刑事裁判にかけられるのは今回が初めてではない。検察によると、同氏は過去にも4年間、加重強盗と加重窃盗の罪でカンザス州の刑務所に服役したことがあるそうだ。この点についてCrane氏は、「それはChilds容疑者が16才のときに起こした事件だ」と強調している。

Childs容疑者の次回の出廷日は9月24日で、真相解明はまだこれからである

 裁判所はChilds容疑者に対し、元同僚数人への接近禁止命令も下した。その中には、Childs容疑者に恐怖を感じ、データセンター内の一室に鍵をかけて閉じこもったとされるDTISのセキュリティ担当ディレクター、ジーナ・ピエラルデ(Jeana Pieralde)氏や、同容疑者がDTISで自分の仕事を邪魔していると反感を抱いていた元上司のハーブ・トング(Herb Tong)氏がいる。

 検察によると、警察が7月13日にカリフォルニア州ピッツバーグの同容疑者の自宅を捜索したところ、複数の弾丸を発見したとのことだ。聴聞会の後に報道陣の前に姿を現したCrane氏は、自身もChilds容疑者も「保釈金が減額されなかったことに非常に落胆している」とコメントした。

 Childs容疑者の次回の出廷日は、9月24日に行われる予審の予定だ。

(Computerworld.jp)


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