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セキュリティ・マネジメント

[中国]
中国政府、ソフト不正コピーに対する態度を厳格化

(2006年04月10日)

 中国の呉儀副首相は4月11日、ワシントンDCで開かれた記者会見で、ソフトウェアやエンターテイメント商品の不正コピーに対する法執行を促進していく方針を明らかにし、ソフトウェアなどの知的財産(IP)の保護強化を約束した。

 呉儀副首相によると、中国は2006年中に知的財産の権利侵害者を対象とした7件の撲滅プログラムと法執行を実施するほか、50都市に権利侵害報告センターを開設するとしている。

 この日、米中合同商業貿易委員会(JCCT)に出席した同副首相は、協議後に、「中国は今後、不正コピー事件の管轄を行政機関から法執行機関に移管し、取り締まりを加速していく」と述べた。今回の発表は、中国の知的財産法執行が不十分とする米国のソフトウェア・ベンダーからの告発に対処するものと見られる。

 カルロス・グティレス米国商務長官は、今回の協議で貿易問題が進展したことを高く評価し、「知的財産などの協定により、米中間の貿易不均衡は是正へ向けて前進した」と述べている。だが、同氏は、「われわれには、まだやるべき仕事がある」と付け加えてた。米国の統計によると、2005年の中国の対米貿易黒字は2020億ドルだ。

 呉副首相は、中国政府が今月10日、中国で販売されるすべてのコンピュータにライセンス済みのOSの搭載を義務づける決定を下したことについて、「これはソフトウェアの不正コピー問題に対する抜本的対応として中国側がとった重要な措置だ」と強調した。

 一方、中国側の知的財産保護に対する約束が「控えめ」かどうかを尋ねられたグティレス商務長官は、「最終的には数字で判断することになるだろう」とコメントした。

 米国通商代表部のプレスリリースによると、中国はこのたび、消費者市場において海賊版のソフトウェア、CD、DVDの販売を取り締まり、個々の不正コピー事件を「精力的に追及」することを約束したとしている。

 ワシンントンDCに本拠を置くソフトウェア業界団体であるビジネス・ソフトウェア・アライアンス(BSA)は、正規版のソフトウェアの搭載を命じた中国政府の措置を高く評価しているが、BSAの会長兼CEO、ロバート・ハリマン氏は、「今回の命令では、大多数の中国企業が未ライセンスのソフトウェアを利用しているという大きな問題は改善されない」と指摘している。

 加えて、ハリマン氏は、「今回の中国政府の措置によって、中国企業各社が正規版のソフトウェアに移行するとはかぎらない」とも語っている。

 米国IDCの調査によると、2004年に中国で使用されていたソフトウェアの90%がライセンスを受けていなかったという。

 米国マイクロソフトは昨年11月、中国最大のPCメーカーであるレノボとの間で、レノボ製品にはライセンス済みのWindows OSしか使用しないという契約を結んだ。さらにマイクロソフトは今月、同様の契約を中国の他のPCメーカー2社と結んだと発表している。

 ハリマン氏は、中国内で知的財産保護が進展する可能性について、「個人的にはは慎重ながらも楽観的に見ている。今月、北京で開催されたBSAの会合に参加した中国高官は、業界団体からの著作権法執行の厳格化要求に対して理解を示したように見受けられた」と述べている。

 ただし同氏は、BSAに対して中国高官は何ら具体的な約束はしなかったと指摘している。また、中国政府は中央政府内の著作権侵害を改善したと主張しているが、「それを裏づける検査報告は見ていない」とハリマン氏は述べている。

(グラント・グロス/IDG News Service ワシントン支局)




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