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仮想化技術

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仮想マシンをいかに管理するか──機能不足のツールを使いこなす

(2006年06月08日)

 仮想マシンは、もはや“当たり前”の存在になった。だが、そうやって多くの仮想マシンが使われるようになればなるほど、その管理は難しくなる。しかも、そこでは、仮想マシン特有の管理機能に加え、仮想サーバと物理サーバの一括管理やクロスプラットフォームへの対応といった高度な機能が要求される。さらには、仮想マシンのプロビジョニングをどう自動化するか、あるいは仮想マシンを利用するエンドユーザーへの課金をどうするかといった問題に対する解決策も求められる。本稿では、「仮想マシンの管理」に関する、そうしたさまざまな問題について考えてみたい。

ロバート L.ミッチェル
Computerworld 米国版

急増する仮想マシン

 仮想マシンは、ITスタッフの作業効率を飛躍的に高める。稼働までに数週間を要する物理サーバと異なり、仮想サーバはわずか数日間で導入できるからだ。バージニア州マクリーンの新聞社ガンネットが仮想マシンを導入した動機も、まさにそこにあった。同社のITアーキテクト、エリック・カズマック氏は、「われわれのデータセンターでは数百台の仮想マシンが稼働している」と胸を張る。

 しかしながら、仮想技術が開発ラボを出て大規模なプロダクション環境へ移行すると、仮想サーバの増殖が急速に進み、それに伴って、仮想マシンを効率的に管理することが難しくなるという新たな問題が出現する。実際、ここにきて、高度な管理機能を持ったツールが存在しないことを憂う管理者も増えてきた。

 そうしたことから、現在、既存のサーバ・モニタリング・ツールが、急速に仮想サーバ対応を進めつつある。だが、それらの多くはまだ、仮想マシンのコンテキストでフィードバックを解釈して対応する、といったことが行えるほどには洗練されていない。フォレスター・リサーチのアナリスト、フランク・ジレット氏も、「既存ツールは仮想マシンの特殊性を考慮していない」と指摘している。

 例えば、仮想マシンは、100パーセントの稼働率で実行されていても、サーバ・リソースをほんの一部しか消費しない。そのため、「これまでのようなモニタリングのしかたでは意味がないケースもある」(カズマック氏)のだ。

既存の管理ツールの問題点

 「現在のツールがすべて仮想スペースで利用できればいいのだが、そうはなっていない。近い将来、そうなる可能性もあまりない」と語るのは、サンディエゴに本拠に置くカルコムのCIO、ノーム・フィジェルドハイム氏だ。同氏は現在、より有効な管理を行うために、仮想マシン管理を目的としたツールをいくつか評価しているところだ。

 多くの企業にとって、仮想サーバのトラブルの原因を特定し、修正するという作業は、いまだに困難な作業である。しかしながら、データセンターの仮想サーバが増加を続けるなか、こうした作業の一刻も早い自動化が求められていることも事実である。

 もっとも、そうしたいわゆるパフォーマンス・モニタリングは、仮想マシン管理の1つの側面にすぎない。仮想マシン管理には、そのほか、物理サーバ上に置かれた仮想マシン群のパフォーマンスを最大限に引き出すための最適化、仮想マシンのプロビジョニングの自動化、ロード・バランシング、パッチ管理、コンフィギュレーション管理、フェイルオーバー、それに、イベントに応じて自動的に適切なアクションを実行するポリシー・ベースのオーケストレーション対応といったタスクがある。

 このうち、例えばパッチ管理などの機能は既存のツールでもサポートされているが、その他のタスクについては、「(既存のツールよりも)システムが仮想であるという前提で開発された(新しい)ツール上でサポートするのがベストだ」と、カルコムの上級エンジニア、ポール・ポップルトン氏は語る。

 というのも、仮想マシンが増えれば増えるほど、既存のツールで管理するのが難しくなるからだ。しかも、仮想サーバは、いったん導入を決定してしまえば、あとはものすごい勢いで増え続けるものなのである。あまりにも簡単に新しいサーバを調達できるため、だれもが気軽に追加してしまうからだ。そのため、仮想サーバ・プロジェクトに着手したばかりの企業が、すぐに管理の問題に突き当たるといったことも珍しくない。「仮想サーバは、当初の予測を20〜30パーセントも上回る勢いで増え続け、すぐに手に負えなくなってしまう」とポップルトン氏は警告する。

 カルコムでは現在、WindowsとLinuxが混在する1,280台のVMware ESX Server仮想マシンが稼働している。そのうちの850台は同社のデータセンターで利用されており、1台の物理サーバが平均10台の仮想マシンをホストしているという。

 仮想マシンが10台程度であっても、パフォーマンスを最適化するのは容易なことではない。「われわれが直面した問題の1つは、それぞれの物理サーバのリソースをどう管理するかというものだった」とポップルトン氏は打ち明ける。ちなみに、この問題は、カルコムが現在ベータ・テストを行っている、ヴイエムウェアのVirtualCenter 2管理ソフトによって解決されることになりそうだ。なお、同ソフトは、今年上半期の出荷が予定されている。


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