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[米国]
「2010年までにチップ性能を3倍に」──インテルCEOが表明

【Intel Developer Forum リポート】

(2006年10月03日)

 米国インテルは先ごろ、エネルギー効率の高いコンピューティング・プラットフォームを実現するという方針に沿ってマイクロプロセッサ技術を進化させて、2010年までに1ワット当たりのパフォーマンスを300%向上させるとの目標を示した。

 サンフランシスコで先週開催された「Intel Developer Forum(IDF)」(9月26日〜28日)で、同社社長兼CEOのポール・オッテリーニ氏は、半導体製造技術の絶えざる進化によって、上記の目標を達成させると語った。

 現在、インテルは65nmのプロセスを用いてマイクロプロセッサを設計しているが、2008年には45nmの設計プロセスを実現する計画だ。さらにオッテリーニ氏は、2010年までに32nmのマイクロプロセッサ設計を実現させるという目標を掲げている。

米国インテル 社長兼CEO ポール・オッテリーニ氏

 同氏は、集積回路に組み込まれるトランジスタの数が1年で倍増するというインテル共同設立者のゴードン・ムーア氏が示した有名な法則に言及し、「ムーアの法則に基づく進歩を減速させないようにしたい。当社はそのための能力を持っている」と強調した。

 オッテリーニ氏によると、インテルは総額90億ドルを投じて、オレゴン州、アリゾナ州、およびイスラエルに45nmのチップ製造工場を建設する計画であり、2007年下半期に操業を開始する予定のオレゴン州の工場だけで、21万2,000平方フィートの製造スペースが確保されるという。

 今回オッテリーニ氏は、PCと大容量サーバに対応する次期クアッドコア・プロセッサ「Core 2 Extreme」の詳細についても明らかにした。同プロセッサは主にゲーム開発者をターゲットとしており、今年11月に出荷される見通しだ。この新しいクアッドコア・プロセッサは、現行のデュアルコア・プロセッサに比べて性能が70%向上しているという。

 ビデオ・ゲーム開発会社レメディ・エンターテイメントの設立者で会長のマーカス・マキ氏は、クアッドコア・ベースのシステムなら、ダイナミックで多彩なゲーム体験をプレイヤーに提供できると語っている。

 マキ氏はIDFの会場で、インテルの新しいクアッドコア・プロセッサを駆使して開発した新作ビデオ・ゲームのデモを披露した。同ゲームにおける爆発などの物理シミュレーションにかかわる描写は、シングルコア・プロセッサでは開発できなかったという。

 一方、主流デスクトップ向けクアッドコア・プロセッサ「Core 2 Quad」は、ブレード・サーバに対応する消費電力の低い50ワット・タイプのクアッドコア・プロセッサ「Xeon 5310」(開発コード名:Clovertown)とともに2007年第1四半期に出荷されるもようだ。また、デュアルコア・プロセッサ対応サーバへの搭載が可能なクアッドコア・プロセッサ「Xeon 5300番台」は年内に出荷される予定だ。

 オッテリーニ氏によると、クアッドコア・プロセッサは、より少ない消費電力で高い演算性能を実現するよう求める声が強まっている企業のデータ・センターにおいて、大幅なシステム効率向上を実現すると期待されているという。x86サーバおよびストレージ製品の提供を手がける米国ラッカブル・システムズのCEO、トム・バートン氏も、同様の見方を示しており、「データ・センターの顧客は、サイズが小さく、低消費電力のシステムに注目している」と指摘した。

 ラッカブル・システムズは、ヤフーやアマゾン、マイクロソフトなどの大手企業の顧客を抱え、これまでに数多くの大規模データ・センター構築プロジェクトに携わってきた。バートン氏は、インテル・ベースのサーバの売上げが今後5倍に増えると予想しており、その理由として電力効率の向上を挙げている。同氏によると、例えば22ユニットのサーバ・ラックの場合、インテルのクアッドコア・プロセッサを使用することで、320のプロセッシング・コアを組み込み、設置スペースを4平方フィートを下回る程度にまで抑えられるという。

アップルがIDFに初参加

 今回のIDFには、米国アップルコンピュータの幹部が初めて参加し、Mac製品ライン全体をインテル・ベースのマイクロプロセッサに移行させる戦略の最新情報を明らかにした。アップルは今年2月、Intel Core Duoを搭載した初のノート型Mac「Mac Book Pro」を出荷した。

 またその1カ月後には、同じくIntel Core Duo搭載のデスクトップ・マシン「Mac mini」が投入された。アップルのワールドワイド製品マーケティング担当シニア・バイスプレジデント、フィル・シラー氏によると、今年8月に出荷開始されたデュアルコアのXeon 5100番台搭載のデスクトップ・マシン「Mac Pro」は、アップル史上最速のMacだという。

 ノートPC市場におけるアップルのシェアは、今年1月時点で6%だったが、夏には12%に倍増した。シラー氏はその主な理由として、インテル・ベースの新しいノート型Macの存在を挙げている。

 シラー氏は、「1ワット当たりのパフォーマンスは、優れた製品を実現するうえで重要なカギとなる。従来のPowerPCからインテルへの移行は、当社とインテルが力を合わせて、最良の製品を市場に投入するという時代の始まりを告げている」と語った。

(エリザベス・モンタルバノ/IDG News Service サンフランシスコ支局)




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