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仮想化

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【特別対談】
インテルとヴイエムウェアの戦略とビジョンに迫る

ハードウェアとソフトウェアの両面から仮想化技術の高度化に挑む

(2007年08月02日)

プロセッサ・ベンダーのインテルと、仮想化ソフトウェア・ベンダーのヴイエムウェアとの協業関係の強化が、IT市場で大きな注目を集めている。技術革新の結果、ITプラットフォームの処理性能が急速に向上し、その性能を引き出すための手法として仮想化に注目が集まるなか、その基盤となるマイクロプロセッサと仮想化ソフトウェアを手がけるリーディング・カンパニーの動向は、IT市場の今後を大きく左右するものになると見られるからだ。では、果たして両社はなぜ、協業関係の強化に乗り出したのか。また、仮想化によって果たしてユーザーに何がもたらされるのか――。インテルとヴイエムウェアのスペシャリストに話を聞いた。

Computerworld.jp

企業ITインフラを革新する
新時代の“キラー技術”に

岩本成文氏(インテル マーケティング本部デジタル・エンタープライズ・グループ サーバ・プラットフォーム・マーケティング部 テクノロジー・プロダクト・マーケティング・エンジニア)

――インテルとヴイエムウェアは、ここにきて協業関係を強化していますが、そのねらいをそれぞれの立場からお聞かせください。

岩本氏(以下、敬称略)当社はITプラットフォームの処理性能を飛躍的に向上させるべく、マイクロプロセッサの頭脳と言える“コア”を増やす「マルチコア戦略」を掲げています。

 では、そのメリットを最大限に引き出すためには何が必要とされるのか。この問題の“解決策”の1つが、多種多様なOSやアプリケーションに対し、リソースを柔軟に振り分けることによって、一元的な稼働基盤を提供できる仮想化技術であったわけです。

 仮想化技術は当社にとって、いわばユーザーの利便性を高めるキラー技術と言っても過言ではありません。そして、仮想化ソフトウェア分野のリーディング・カンパニーとの協業関係の強化が、ユーザーに仮想化のメリットを提供するにあたって最も効果的だと判断したのです。

名倉氏(以下、敬称略)当社ではこれまで、独自に仮想化技術の研究開発を推進してきました。しかし、仮想化技術が進化する中で、さらなる技術革新を図るには、ハードウェア面での対応が不可欠であることが認識されるようになりました。

 例えば、効率的なサーバの仮想化を考えた場合には、プロセッサとその周辺回路での仮想化対応がきわめて重要な要素となります。このように、仮想化のさらなる普及を図るためには、インテルとの間で緊密な協力関係を確立し、課題の解決にあたる必要があったわけです。

――現在、どのような活動を展開しているのでしょうか。

岩本:非常に広範な範囲にわたって各種の活動を展開していますので、一言で説明するのは難しいです(笑い)。

 例えば、当社製品に反映させる仮想化のアーキテクチャに関しては、ヴイエムウェアのアドバイスを取り入れながら、インテルの米国本社が研究開発を進めています。その一方で、世界の各拠点においてもユーザーやプレスへの啓蒙活動の一環として、当社とヴイエムウェアが共同でイベントを開催するなどの活動を行っています。

 また、インテルでは、ISV(独立系ソフトウェア・ベンダー)に検証機を貸し出すなどの取り組みを通して、仮想化対応のソフトウェアの開発を支援しています。

名倉:より良い仮想化ソフトウェアを開発するうえで、インテルとの連携は欠かすことができません。当社のデータセンター向け仮想化ソフトウェアである「VMware Infrastructure 3(VI3)」は、そのパフォーマンスがユーザーから高く評価されていますが、これもインテルの仮想化アーキテクチャとの緊密な連携によって、ソフトウェアの最適化を実現できているからにほかなりません。

仮想化技術のさらなる進化には
ハードウェア側の対応が不可欠

岩本:仮想化技術の普及にあたって唯一の障害になると考えられるのが、技術に精通した人材の不足です。技術を理解するためには、ソフトウェアとハードウェアの両方の知識が必要になるからです。

 これに対して、主要パートナーであるヴイエムウェアは、これまで、仮想化技術のメリットを具体的な機能として提供すると同時に、ユーザーが理解しやすいインタフェースを開発するための研究を続けてきました。これらの活動で培ったノウハウを共有・活用できれば、ユーザーが個々の要素技術を深く理解することなく仮想化技術を使いこなせる環境の整備が可能になるはずです。

名倉丈雄氏(ヴイエムウェア ストラテジック アライアンス テクニカル アライアンス マネージャ)

名倉:Coreマイクロアーキテクチャに代表されるように、インテル製プロセッサのアーキテクチャは大きく進化しつつあります。これに対して、当社では現在、インテルと緊密に連携し、プロセッサの進化とその能力を最大限に引き出せるよう、仮想化ソフトウェアの強化に取り組んでいます。

 すでに、技術的には仮想マシンをデュアルコアやクアッドコアのプロセッサで安定稼働させるレベルにまで達しています。また、当社の「Vmotion」技術を利用して、稼働中の仮想マシンをリアルタイムにほかのサーバに移動させるといったことも容易にできるようになりました。

 さらに、分散リソース・スケジュール管理機能である「DRS(Distributed Rseource Schedule)」を用いれば、個々のサーバのリソースを監視し、全サーバのリソース使用量の平準化を図れるようになり、サーバ・リソースの利用効率を飛躍的に高めることが可能になります。

岩本:DRSなど、IT基盤のパフォーマンスや効率を高めるソフトウェアの仕組みが着々と整うなか、プロセッサ・メーカーとしての当社の使命は、ハードウェア環境を整備し、仮想化対応と標準化をさらに進めるという段階に入っています。その重要な取り組みの1つが、I/Oの仮想化の実現です。

 ハードウェア側の仮想化を進めるためには、プロセッサのみならず、その先につながるさまざまなデバイスの仮想化対応が不可欠な要素になります。例えば、仮想マシンを多く稼働させればさせるほど、I/Oの処理も増大することになりますが、I/Oデバイスの仮想化が実現されていなければ、そこがボトルネックになって仮想化のメリットを最大限に生かせないというケースが出てくる可能性もあるからです。

 そのために当社では現在、I/Oデバイスから仮想マシンへのデータ転送のオーバーヘッドを軽減する「VT-d」という技術の開発に取り組んでいます。I/Oの仮想化については現在、業界標準団体のPCI SIGが「IOV」として標準仕様の策定を進めていますが、VT-dがそのベースになっています。このように、当社は標準化の取り組みにも積極的に貢献しています。

――マルチコア・プロセッサと仮想化技術の親和性について、どのようにとらえていますか。

名倉:実は仮想化の観点から言うと、コアとプロセッサは同じ論理単位で扱うことができます。したがって、サーバにより多くのプロセッサを実装することも、プロセッサ内のコアを増やすことも、リソースの拡充という意味では同様のアプローチと言えます。

 ただし、前者のアプローチでは、メモリをはじめとした周辺環境の複雑化は避けることができませんし、必要とされる電力もプロセッサが追加されるごとに増加していくことになります。これに対して後者のアプローチは、それらの課題にしばられることなく容易にリソースを拡充することができます。つまり、サーバの単位面積当たりの処理能力を飛躍的に高めることができるわけです。

最新のクアッドコア・プロセッサが
仮想化の効果を増大させる

――仮想化技術とマルチコア・プロセッサはユーザーにどのようなメリットをもたらすのでしょうか。

名倉:仮想化の効果は、サーバ統合によるITインフラの最適化のほか、ディザスタ・リカバリ対策の強化、24時間365日の連続稼働といった可用性の向上などさまざまです。また、当社の「VMware Workstation」では、仮想マシン内のアプリケーションの動作をステップ単位でデバックすることができるため、開発効率の向上にも寄与します。

 社員のクライアント環境をサーバの仮想マシン上で稼働させるようにすれば、アプリケーションやデータをサーバ上で一元的に管理することができ、情報管理を徹底させることが可能になります。その場合、従来のシンクライアント・システムのように利用アプリケーションが制限されることもありません。

岩本:もっとも、これらの効果を具現化するためには、仮想化にかかわるさまざまな技術を適切に組み合わせる必要があります。もちろん、技術の詳細まで習得する必要はありませんが、ユーザーのサイドでも、達成したい目標に合致した技術をきちんと見極める確かな目が求められるようになります。そうした目を養うためにも、できる限り早期に仮想化技術の活用に着手する必要があると思います。

 その際にもう1つ考慮しなくてはならないのが、どのようなハードウェアを利用すればよいかということです。この点については、仮想化に関連する検証が十分に行われている最新のクアッドコア・プロセッサを搭載したハードウェアを採用することを推奨します。そうすれば、仮想化技術を利用する際に、トラブルに直面するリスクを最小限に抑えることができるからです。

 またインテルは、クアッドコアのプロセッサをデュアルコアのプロセッサと同じ価格帯で提供していますし、ハードウェアの設置面積も消費電力も大幅に低減することができるので、クアッドコア・プロセッサを採用することでTCOも削減できるはずです。

――IT基盤を仮想化するにあたっては移行作業が必ず発生します。この面のユーザーの支援も欠かせませんね。

名倉:当社では現在、ユーザーの移行作業を支援するためにさまざまなツールを提供しています。例えば、当社の「VMware Converter 3.0」を使えば、現状のシステム環境をそっくりそのまま仮想環境に引き継ぐことができます。

 また、「VMware Capacity Planner」を活用すれば、サーバのリソースをリアルタイムに監視することによってリソースの配置の最適化を図ることが可能になり、移行作業に伴う作業負荷を大幅に軽減することができます。

 ただし、システムを運用するにあたっては、当社のツールに加え、サーバ・ベンダーが提供する管理ツールも重要な役割を担うことになります。そのため、当社では、現行の管理ツールの仮想化対応に向けて、サーバ・ベンダーに協力を呼びかけています。幸いなことに、ほぼすべてのベンダーから前向きな回答をいただいています。

岩本:今後、仮想化技術にかかわる技術の標準化が進展することによって、企業はさまざまな面でコスト・メリットを享受できるようになります。また、仮想化技術の進化によって、データセンターなどの大規模なIT基盤の運用負荷も劇的に軽減できるようになるでしょう。当社でも現在、必要なリソースの容量や使用率を自律的に管理できるダイナミック・データセンターの研究開発を推進し、その実現を目指しています。

IT基盤の標準化により
いつでもリプレースが可能に

――最後に、仮想化技術を活用するうえでのポイントを教えてください。

岩本:現在、仮想化技術の利用に乗り出すユーザーは総数こそまだ多いとは言えませんが、着実に増加しつつあります。しかし、利用ユーザーの中には、当初予想した以上に仮想マシンの利用が増大し、サーバのリソース不足に直面している例も見られます。

 仮想化を導入するにあたっては、将来の利用の拡大や用途の拡張を見込んだうえで、十分なリソースと技術基盤を確保しておく必要があります。そのためには、やはり最新のハードウェアと最新の仮想化技術を採用し、標準化や技術革新に対応できるようにしておくことが望ましいと考えます。

名倉:仮想化技術を採用しておけば、逆にサーバ製品の種類を問わず、OSやアプリケーションに対し共通のインフラを提供でき、IT環境の標準化も可能になります。その結果、どのタイミングでも最新のサーバにリプレースすることができるようになります。

 今や、仮想化を導入するデメリットは何も存在しません。いち早く利用を開始してノウハウを蓄積し、仮想化のメリットを最大限に引き出せる環境を整備することこそが競争優位に立つための早道なのではないでしょうか。

(Computerworld.jp)




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幹部職クラスでは年収数十万ドルの好待遇も(2008年05月26日)

シトリックス、Xenエンジン採用のデスクトップ仮想化ソフト「XenDesktop」を出荷開始

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デルが仮想化製品/サービスを強化――仮想化ソフト組み込み型「PowerEdge」サーバなどを発表

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「VMwareより3倍高効率」――日本オラクルが「Oracle VM」の国内提供を開始

仮想アプライアンスの提供にも本腰(2008年03月13日)

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