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【Citrix iForum 07】
アプリ/データセンター/デスクトップの「3レイヤ仮想化」を展開するシトリックス Update

ゼンソースの買収はアプリケーション・デリバリ・インフラを確立するうえでの“必然の選択”

(2007年11月20日)

仮想化を活用した「ダイナミック・データセンター」

 続いてテンプルトン氏は、“次の10年”でシトリックスがなすべきこととして、根幹のアプリケーション・デリバリに、仮想化技術を活用したダイナミック(動的)データセンター、サービスとしてのデスクトップ・デリバリを加えた3つの領域で努力を続けていくと語った。

 これらの説明において同氏が最も強調したのは、仮想化技術の活用だ。シトリックスは、今年8月にゼンソースの買収を発表する以前より、主力製品「Citrix Presentation Server」でアプリケーション仮想化製品を手がけてきたベンダーである。同社は早い時期から仮想化技術を「アプリケーション・デリバリ・インフラを包括的に提供する唯一のベンダー」というポジションを確立するうえで欠かせない技術だと位置づけてきた。

 テンプルトン氏は、現在、仮想化環境で運用される新規のx86サーバは全体の9%にすぎないという米国IDCの調査リポートをスライドに映し、データセンターの仮想化という動きは今、ようやく緒についたばかりだと指摘した。

 「残念ながら、今のデータセンターはスタティック(静的)と言わざるをえない。大半はサーバ1台に対して、ワークロードが1つ。共にハード・コーディングされているからそうなってしまうのだ。そこで仮想化インフラを活用し、アプリケーションの負荷をサーバ・インフラ全体に振り分ける。これで、データセンターは環境の変化に対応する柔軟性を備え、ダイナミックなものになることができる」(テンプルトン氏)

 そして、ダイナミック・データセンターの実現を目指す際の重要な観点として、テンプルトン氏は、「アプリケーションのワークロードをサーバの作業単位としてとらえること」を挙げた。その際、サーバの作業単位はステートレスかつ作業可能なコンポーネントとなり、ハード・コーディングなしで複数のワークロードを複数のサーバで処理することが可能になる、というのが同氏の主張だ。また、この観点はSOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づくシステムを構築するときにも重要になってくるという。

 IDCのプログラム担当バイスプレジデント、ジョン・ハンフリース氏は、シトリックスの取り組みを次のように評価している。

 「(ゼンソースの買収を完了した)今、シトリックスはサーバ/デスクトップ/アプリケーション仮想化技術のキー・プロバイダーとなった。仮想化をエンド・ツー・エンドで提供する基盤は、同社の将来のアプリケーション・デリバリ環境の基本的な構成要素となるものだ」

Interview
「仮想化の活用で、すぐれたユーザー体験を実現する」──CMOのワッソン氏

アプリケーション・デリバリ・インフラを確立するためのアプリケーション・レイヤへの注力。この基本戦略は従来と何ら代わりはない」──。10月24日、シトリックスでシニア・バイスプレジデント兼CMO(最高マーケティング責任者)を務めるウェス・ワッソン氏はグループ・インタビューに応じ、テンプルトン氏の講演内容を補足する形で重点施策を語った。

──中・長期的な戦略を実現していくうえでの優先課題は何か。
ワールドワイドの事業戦略も統括するCMOのウェス・ワッソン氏

ワッソン氏:今後5年間の戦略的な優先課題は、やはりアプリケーション・デリバリ・インフラストラクチャを確立し、すぐれたユーザー体験を提供することだ。シトリックスはこのインフラをエンド・ツー・エンドで提供するベンダーのリーダー格であり続けたいと願っている。

 われわれが目指しているのは、顧客がITの組織をケーブル・テレビ事業者のようなモデルに仕立て上げられるようにするということ。データセンターに、セキュリティを保証した形ですべてのアプリケーションを保管でき、高速、高セキュリティ、低コストなネットワークを介して提供できるようにしたい。その際、エンドユーザーのデバイスの種類や場所の制約はない。

 逆に言うと、顧客がそうしたモデルに移行しなければ、ITの急速な変革のペースについていけなくなる。Webアプリケーション、SOA、マッシュアップなど、エンタープライズITを形成するパーツは常に進化しているからだ。

──ゼンソースを買収し、仮想化製品市場への本格参入を果たした。ライバルはより増えることになるが、市場でどう戦っていくのか。

ワッソン氏:Presentation Serverを単体のアプリケーション・デリバリ製品としてリリースしたころ、競合は存在しなかった。ネットワーク、セキュリティ、そして仮想化と、戦略に合わせて対象領域を拡大していくのに伴い、確かに競合が増えていった。強力な競合もいるが、恐れていない。現時点で、エンド・ツー・エンドの形で製品を提供できているところは存在しないからだ。

──それは具体的には、どんなアドバンテージなのか。

ワッソン氏:現実のデータセンターを観察してほしい。何が仮想化され、何が動作しているか。結局、ExchangeやOracle、SAP、SQL Serverといった大量のアプリケーションである。ハードウェア・ベンダーのサーバ仮想化製品は概してアプリケーションへの配慮が不十分だが、シトリックスは当初からアプリケーションにフォーカスしているので、使い勝手にすぐれた製品を提供できる。

 繰り返し言うが、顧客の側でも今こそ考え方を変えていただきたい。アプリケーションに着目し、そのワークロードをインフラ全体の中でとらえて管理する。このことが今後、何より重要になっていくのだから。


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