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【FastSearch & Transfer FASTforward'08】
「検索でユーザーに革命を起こす」マイクロソフトが惚れ込んだファストの人材、技術、ビジョンとは
ファストのCEO、「マイクロソフトによる買収は、すぐれた検索を広範に提供できるチャンスだ」とシナジー効果を強調
(2008年03月25日)
気になる買収後の技術統合は
Microsoftの買収でFastユーザーが懸念するのは、現在利用している製品のサポート体制だろう。これについてはSpataro氏も、FastのCEOであるLervik氏も、「引き続きサポートする」と明言している。
ただし、気になるのは、「Fastの技術がどのような形でMicrosoft製品に統合されるのか」である。Lervik氏は「当面は独立した形で検索プラットフォームを提供していく」と語っている。しかし、Spataro氏は、「将来的に、(Microsoftの)エンタープライズ検索プラットフォームは1つに統合されることになる」と語っている。
この点について、Fastのある技術者は、「“統合”という言葉のとらえ方の相違ではないだろうか」とし、次のように語った。
「例えば、インタフェースはSharePoint Serverで、バックエンドでFast ESPが稼働しているという“統合環境”はすぐに構築できる。一方、SharePoint Serverの検索技術とFastの検索技術を“融合”させ、1つの検索技術とするには相応の時間を要する。そもそも、技術を融合させるメリットがあるのかどうかについても考える必要がある」
技術者はそのように話したうえで、「両社とも顧客にとってベストな製品を提供することを最優先に“統合”することになるのではないかと思う」とコメントした。
今回のコンファレンスは、The User Revolutionのテーマの下、エンタープライズ2.0やWeb 2.0、検索のパーソナライズ化など、最新の潮流をいかに自社のビジネスに活用していくかといった洞察と、Microsoftの買収によって、Fastの持つ技術がどのように顧客に提供されるのかといった現実的な話題に注目が集まった。
企業が所有する情報が肥大化する中で、今後エンタープライズ検索がますます重要になってくることは、疑いの余地がない。Microsoftの「営業力」と「マーケティング力」を得て、Fastの技術がどのように市場に提供されていくのか、今後に注目したい。
Interview
「買収後も検索技術の開発は独立して行う」──CEOのLervik氏
コンファレンスの期間中、CEOのJohn Markus Lervik氏は、世界中から集まったメディアとのインタビューを積極的にこなしていた。日本のメディアとのインタビューに応じたLervik氏は、Microsoftによる買収後のFastのポジショニングやコンシューマーを対象とした検索市場に対する見解、さらに同分野におけるMicrosoftが抱える課題などを、忌憚なく語ってくれた。
| FastのCEO、John Markus Lervik氏は、「ハイエンドのエンタープライズ検索製品は、われわれが提供していく」と語った |
──買収後はMicrosoftのどの部門に配属され、どのような活動を行うのか。
Lervik氏:FastはMicrosoftの完全子会社となり、エンタープライズ部門に配属される。ただし、Fastの製品/技術は、Microsoftの製品ラインとは違う形で提供されることを明確に伝えたい。買収後もFastは、独立して技術開発を行っていく予定だ。
──買収はFastの顧客にどのようなインパクトを与えると考えているか。
Lervik氏:Fastのパートナーの多くは、Microsoftのパートナーでもある。そのため、今回の買収が(われわれの)顧客に影響を及ぼすとは考えていない。例えば、(日本企業の)日立製作所やウチダスペクトラムなどは、われわれとMicrosoft両社のパートナーだ。
──MicrosoftのYahoo!買収提案をどう見るか。
Lervik氏:非常に興味深いことだと思う。インターネット検索サービスの利用者数では、MicrosoftはGoogleの後塵を拝している。Yahoo!買収が実現すれば、MicrosoftはYahoo!のユーザーやPV、さらにオンライン・ビジネス(の市場シェア)も獲得することができる。ただし、MicrosoftがYahoo!の検索技術を評価し、買収提案を行ったとは考えていない。コンシューマーを対象にした検索サービス分野において、両社の製品はバッティングしている。Yahoo!買収の目的は、あくまでもユーザー数とオンライン・ビジネスのシェアを手に入れることだと見ている。
──Microsoftが提供しているLive SearchがGoogleに勝てない理由はどこにあると思うか。
Lervik氏:コンシューマー対象の検索サービスは、技術的な面よりも“認知度”のほうが重要になってくる。ここ数年の間で、Microsoftの検索技術もかなり向上しているが、コンシューマーの間には「検索と言えばGoogle」という考えが浸透している。この流れを変えることが、Microsoftにとって大きな課題となるだろう。
もう1つ、「Microsoft=ソフトウェア・ベンダー」というイメージが定着していることも、この場合はマイナスに働いていると考えられる。(Windows Liveのような)コンシューマーを対象にしたサービスは、ソフトウェア開発とは違ったスキルが求められる。それをどう克服するかも今後の課題となるはずだ。
──買収後、Fastの技術がLive Searchに提供されるようになる可能性はあるのか。
Lervik氏:その可能性はゼロではないし、Fastの技術がLive Searchにとっても役に立つことは確信している。ただし、当面はエンタープライズ検索分野に注力していく予定だ。


























