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【FastSearch & Transfer FASTforward'08】
「検索でユーザーに革命を起こす」マイクロソフトが惚れ込んだファストの人材、技術、ビジョンとは Update

ファストのCEO、「マイクロソフトによる買収は、すぐれた検索を広範に提供できるチャンスだ」とシナジー効果を強調

(2008年03月25日)

ノルウェーのエンタープライズ検索ソフトウェア・ベンダーFast Search&Transferは、2月18日から3日間の日程で、年次ユーザー・コンファレンス「FASTforward'08」(米国フロリダ州オーランド)を開催した。昨年同様、インターネットの世界を牽引する各界の第一人者らが次々と登壇し、最新の動向を紹介した。また、今回は今年1月に発表されたMicrosoftによる同社の買収について、FastとMicrosoftの両社から、その詳細が明かされた。

鈴木恭子
Computerworld編集部

日本でも関心が高まるエンタープライズ検索

写真1:オープニングのスピーカーとして登壇したFastのCEO、John Markus Lervik氏は、「検索はすべてのアプリケーションの“核”となる」と検索の重要性を強調した

 今年で4回目の開催となるFASTforwardには、世界30カ国以上から約1,300人が参加、日本からもカカクコム、NTTデータ、楽天ファスト・モバイルサーチなどが参加した。ちなみに国別の参加者数では、日本からの参加者がいちばん多かったという(米国からの参加者を除く)。

 今年のテーマは「The User Revolution」。情報量が加速度的増大を続けるなか、エンタープライズ検索は企業(User)にどのような価値を創造し、変革(Revolution)をもたらすのかが、60を超えるセッションで多角的な視点から語られた。

 FASTforwardというコンファレンスを特徴づけるのは、セッションに登壇するスピーカーの顔ぶれである。例年、一ベンダーのコンファレンスでありながら、同社の製品紹介よりも、インターネット分野のテクノロジー・リーダーや各業界の専門家たちがそれぞれのテーマを洞察し、参加者とアイデアを共有することに主軸が置かれている。今回も、メディア、エンターテインメント、通信、小売り、広告、金融、政府機関、調査会社などのエキスパートが、各業界のエンタープライズ検索技術の活用状況や将来像について紹介した。

 オープニングのスピーカーとして登壇したFastのCEO、ジョン M.レルヴィック(John Markus Lervik)氏(写真1)は、来場者に向かってこう語った。

 「今日、エンタープライズ検索技術は、すべてのアプリケーションの“核”となっており、ユーザーと情報/サービス/製品を結ぶ中心的役割を果たしている。また、人と人、人とコミュニティとを結ぶ役割も担っており、そこから新たなイノベーションが生まれる。3日間のコンファレンスで、イノベーションの可能性を見つけてほしい」

“2.0の潮流”を掴むカギは「柔軟性」

写真2:Harvard Business School教授のAndrew McAfee氏は、「単にWeb 2.0的なプラットフォームを導入するだけでは、エンタープライズ2.0は成功しない」と注意点にも言及した

 Lervik氏に続いて基調講演に登壇したのは、「エンタープライズ2.0」の提唱者である米国Harvard Business School教授のアンドリュー・マカフィー(Andrew McAfee)氏(写真2)である。McAfee氏は、「エンタープライズ2.0が企業にもたらす変化」をテーマに、企業がエンタープライズ2.0を導入する際に留意すべきことを語った。

 McAfee氏によると、企業は現在、「どのようにエンタープライズ2.0を導入すべきか」を思案中であるという。これについて同氏は、「エンタープライズ2.0を成功させるためには、『テクノロジー』『イニシアチブ』『カルチャー』という3つの側面を考える必要がある。単にWeb 2.0的な技術を導入するだけでなく、それによってどのような成功が得られるのか、双方向型プラットフォームを導入することで、企業にどのような変化がもたらされるのかを把握し、柔軟に対応することが大切だ」と説いた。

写真3:『Wikinomics』の著者、Don Tapscott氏は、「User Revolutionを牽引するのは、ユーザー自身である」と語り、ユーザーどうしの“マス・コラボレーション”の重要性を訴えた

 McAfee氏に続いて登壇したのは、ベストセラー『Wikinomics(ウィキノミクス)』の著者であるドン・タプスコット(Don Tapscott)氏である(写真3)。同氏は「Web 2.0が企業に与えるインパクト」をテーマに、現在、インターネットの世界で発生している変化について紹介した。

 Tapscott氏によると、現在の変化は、「Web 2.0」「ネット世代(と呼ばれる若い世代)の台頭」「社会変革」「経済変革」の4つの要因が牽引しているという。

 中でも同氏は「ネット世代の台頭」について、「物心ついた時からインターネットに接している世代は、インターネットの活用方法がわれわれの世代とは異なる。インスタント・メッセージング(IM)やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を当然のように使いこなし、インターネットを通じたコラボレーションを柔軟に行っている。こうした世代が増加するに従い、(彼らの行動が)企業にとって大きなインパクトをもたらす」と指摘した。


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