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【解説】
MobileMe騒動――アップルに顧客満足度の高いクラウド・サービスは提供できるのか?

流出メールでジョブズCEOの改善策が判明。だが、そこに立ちはだかる“企業文化”

(2008年08月07日)

「MobileMeを直ちに改善せよ」――米国AppleのCEO、スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏は8月4日、今年7月11日にスタートしたPC/モバイル・デバイスのオンライン同期サービス「MobileMe」にまつわる全般的な問題を改善するべく、同社のiTunes事業を率いる幹部に新たな任務を命じた。「iPhone 3G」の世界同時発売と共に登場したMobileMeは、同社のクラウド・コンピューティング戦略を具現化する重要なサービスである。だが、はたしてAppleは大多数のユーザーを満足させられるクラウド・サービスを提供しうる体制をとれるのだろうか。

Gregg Keizer
Computerworld米国版

Jobs氏の社員あてメールの内容が流出

 Jobs氏は4日に同社社員あてに送付した電子メールの中で、MobileMeサービスを立ち上げた時期が「Appleにとって最高のタイミングとは言えなかった」ことを認め、同製品は「当社の理想とする水準に達していない」とコメントしている。さらに同氏は、「iPhone 3G」および「App Store」と共に、鳴り物入りでMobileMeサービスを発表したものの、より綿密な検証を行い、段階を踏んでリリースすべきだった、とも記している。

 このメールには、Jobs氏がAppleの組織編成を見直したとも書かれている。「このたびの経験に学び、MobileMeを顧客に愛されるサービスへ進化させるための対策を充実させていくつもりだ」(同メール)。この社内メールの内容を初めに報じたのは技術系Webサイトの「Ars Technica」で(Ars Technicaの記事)、その後、Computerworld米国版の姉妹誌であるMacWorld米国版がそのコピーを入手して記事を掲載した(Macworldの記事)。

 「今回は社員諸君に、MobileMeチームをエディ・キュー(Eddy Cue)の配下に組み入れることを報告する。Cueは本日から、iTunesやApp Storeに加え、MobileMeを含む当社の全インターネット・サービスを統括することになる」(同メールより)

 Cue氏はインターネット・サービス担当バイスプレジデントの肩書きを授かり、Jobs氏の直属となる予定だ。なお、これまでMobileMeを担当していたのは、Appleの前アプリケーション・マーケティング担当バイスプレジデントで、MobileMeの前身である「.Mac」サービスや、「iLife」「iWork」「Aperture」といった、Appleの主力アプリケーション製品の責任者を務めていたロブ・シェーベン(Rob Schoeben)氏である。

雲(cloud)の絵のロゴ・デザインが特徴的なMobileMeは、Appleのクラウド・コンピューティング戦略を具現化したサービスであり、iPhone 3Gと共に多大な注目を集めたが……

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