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Web 2.0

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[英国]
携帯電話向けWeb 2.0サービスの開発は容易ではない──専門家が警告

(2006年10月19日)

 モバイル業界はインターネット業界におけるWeb 2.0アプリケーションの成功にあやかりたいと熱望しているようだが、一部の専門家は、こうした新たなアプローチをモバイル分野にそのまま流用してもうまくいかないと指摘している。

 英国シンビアンの研究部門でエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるデビッド・ウッド氏は10月18日、ロンドンで開催された同社主催イベント「Symbian Smartphone Show」の講演で、「PC向けサービスを単純にモバイル向けサービスに二重写しするのは容易ではない。なかには移植不可能なものもある」と主張した。

 ウッド氏をはじめとする多くの識者が、携帯電話およびそのネットワークには潜在的な制約が存在するため、ユーザー自身がコンテンツを生成したり、複数のソースのデータを組み合わせたりすることが可能なWeb 2.0サービスはうまく機能しないと述べている。

 ウッド氏は、もともとPC用に開発された地図アプリケーション「Google Maps」を例に挙げた。大多数のWeb 2.0サービスと同様、Google MapsもAjaxをベースに開発され、データをクライアント・デバイスにあらかじめ送出することで、ユーザーからのリクエスト処理を迅速化させている。携帯電話ではこうしたプロセスがバッテリ寿命を枯渇させ、ただでさえ制限のあるメモリを浪費し、データ接続料金の大幅な上昇を招いてしまう。そんななか、米国グーグルは、こうしたオーバヘッドの一端を削減することのできるGoogle Mapsの携帯電話向けバージョンを提供し、モバイル・ユーザーのエクスペリエンス向上を図っている。

 グーグルにならってWeb 2.0サービスを携帯デバイス向けに改変したい場合は、ブラウザ・ベースのアプリケーションに依存するのではなく、携帯電話にも余裕を持ってダウンロードできる軽量のソフトウェア・クライアントを採用すればよい。ウッド氏いわく、「ブラウザの存在感を消していくことが肝心」である。

英国コグニマが提供する写真共有サービス「ShoZu」

 英国コグニマが提供する写真共有サービス「ShoZu」は、主にモバイル・ユーザーを対象に開発されたサービスの一例だ。同サービスでは、携帯電話上のクライアントを利用して、写真や映像をWebにアップロードすることが可能。また、写真に対するコメントを携帯電話から投稿したり、米国ヤフーが運営する写真共有コミュニティ・サイト「Flickr」のページを管理したりすることもできる。

 コグニマのCTO(最高技術責任者)、アンディ・ティラー氏は、Flickr上の写真にコメントを付ける作業を、Flickrのモバイル用サイトとShoZuの両方を使って行い、動作を比較してみたという。その結果、Flickrのモバイル用サイトからは送信に165秒かかり、消費したデータは71.4キロビットだったところ、ShoZuクライアントではそれぞれ16秒、3.25キロビットだったとしている。

 むろんクライアント・モデルにも欠点はあると、ティラー氏は認めている。「クライアントをダウンロードしなければならない点が、最大の障壁だ」と同氏は言う。ほとんどのスマートフォンのユーザーは、新しいアプリケーションをダウンロードしたがらないし、万が一ダウンロードする気になったとしても、多数のモバイル系Web 2.0企業がクライアント・モデルを採用し始めれば、ユーザーはすぐに膨大な数のアプリケーション管理に追われることになる。

 ティラー氏はそれでもなお、クライアント・モデルは現時点で最良の選択肢だと主張した。「ブラウザやネットワークがもっと進化すれば、ユーザーは喜んでクライアントをゴミ箱に投げ捨てられるようになる」(ティラー氏)

 ウッド氏は、Webユーザーの獲得を巡る「熾烈な競争」を背景に、モバイル分野に興味を持つWeb 2.0企業が増えるのではないかと予測している。だが同時に、スマートフォンを「簡易版PCのようなもの」と認識するのは間違いだと、アプリケーション開発者に対して警鐘を鳴らした。

 携帯電話は、コンテンツに位置データなどの有益な情報を追加する機能など、開発者が活用しうる数々の長所を持っている。そのほか、「カメラ付きの端末には思い立ったときにすぐ使えるという利点がある」とウッド氏は指摘した。

(ナンシー・ゴーリング/IDG News Service ダブリン支局)




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