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SOA

[世界]
グーグル、PowerPoint対抗の本格的なWebプレゼン・ツールを追加

「Docs & Spreadsheets」から「Google Docs」に

(2007年09月19日)

 米国グーグルは9月18日、今年4月に約束したとおり、同社のWebホステッド・アプリケーション・スイートにプレゼンテーション・ツールを追加した。これに伴い、同スイートの名称も「Docs & Spreadsheets」から「Google Docs」に変更された。

「Google Docs」のプレゼンテーション編集画面

 Google Docsは、引き続き企業向けホスティング型アプリケーション・スイートの「Google Apps」の一部であり、Google Appsのユーザーもこのプレゼンテーション・ツールを業務に利用することができる。

 本格的なWebホステッド・プレゼンテーション・ツールの登場により、マイクロソフトのオフィス・アプリケーション・スイート「Office」とメッセージング・プラットフォームの「Outlook/Exchange」に対するGoogle DocsとGoogle Appsの競争力が一気に高まるとの見方も出ている。

 両社のスイートはアーキテクチャ上、大きく異なっている。グーグルのスイートは同社のデータセンター上でホスティングされ、マイクロソフトのスイートはユーザーのコンピュータ上で稼働する。

 SaaS(Software as a Service)モデルのWebホステッド・アプリケーションが今後飛躍的に伸びることは疑う余地がないが、従来のパッケージ・アプリケーションを完全に置き換えることはないという見方もある。

 グーグルをはじめ、ZohoやZimbraといったホスティング型オフィス・スイートを提供するベンダーがSaaSスイートの拡張/改善を推し進めているなか、マイクロソフトもようやく重い腰を上げてOfficeスイートのSaaS版を発表するのではないかという憶測も再び飛び交い始めている。

 米国ニュークリアス・リサーチのアナリスト、レベッカ・ウェッテマン氏は、「マイクロソフトはメッセージングとデスクトップのエンタープライズ戦略を慎重に検討する必要がある」と指摘する。

 「電子メールやインスタント・メッセージング、カレンダーに加え、プレゼンテーション機能まで備えたGoogle DocsとGoogle Appsが整備されたことで、マイクロソフトのOfficeやOutlook/Exchangeと本格的な競争を展開するうえで唯一の障害になっていた大きな穴が埋まったことになる。マイクロソフトにとっては大きな脅威だ」(同氏)

 SaaSモデルのコラボレーション/コミュニケーション・スイートは、クライアント側にソフトウェアをインストールしたりアップグレードしたりする手間を省けるうえ、ユーザーは他のユーザーとドキュメントを共有しながら容易にコラボレーションできるため、すでに世界中の数千の企業や組織から注目を集めている。

 だが、SaaSモデルにも短所はある。アプリケーションとデータをベンダーのサーバに格納することから、セキュリティ上の不安があるうえ、サーバやネットワークの障害などによって一時的に利用できなくなったり、パフォーマンスが低下したりすることがあるのだ。

 また、Google AppsなどのSaaSスイートは、マイクロソフトのOfficeやOutlook、Exchange、IBMの「Lotus Notes/Domino」といった成熟したコラボレーション/コミュニケーション・プラットフォームに比べ、機能が限られているのも事実だ。

 だが、SaaSスイートはパッケージ・スイートに比べると一般的にかなり低価格である。例えば、Google Docsは無料で利用できる。Google Appsには、ユーザー当たり年間50ドルでITスタッフ用の幅広い管理機能をはじめとする高度な機能を利用できる「Premier」版と呼ばれるワークプレース向けのバージョンのほか、無料版も用意されている。

 ウェッテマン氏によると、Google Docsのプレゼンテーション・ツールは、Officeの「PowerPoint」の約60%の機能を備えているという。

 グーグルの幹部は、Google DocsとGoogle AppsはマイクロソフトのOfficeやExchangeを置き換えるものではなく、むしろそれらの補助的な存在、あるいはそれらを持っていないユーザーへの代用ソフトウェアだと強調する。

 Google Appsには近い将来、グーグルが1年ほど前にジョットスポットを買収して入手したテクノロジーをベースとしたWikiコンポーネントも搭載される見込みだ。

 今回提供が開始されたプレゼンテーション・ツールは機能的にはまだ初期段階にあるが、ユーザーがプレゼンテーションを作成して中央のサーバに格納し、同僚と共有しながらいっしょに編集できるというメリットは大きい。

 また、プレゼンテーションのスライド・ショーを共有し、リアルタイムでチャットすることもできる。マイクロソフトのPowerPointで作成したプレゼンテーションをインポートする機能もある。PowerPointにエクスポートする機能も今後追加される予定だ。

(ホアン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局)




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