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SOA

[米国]
2008年、Googleが抱える戦略的課題――アナリストらが分析

創業10周年の節目を迎え、引き続きライバルの挑戦を退けられるか?

(2007年12月25日)

 米国Googleは、この10年の間にスタンフォード大学の地味な研究プロジェクトから世界で最も有名なブランドへと発展し、IT業界大手のMicrosoftと競い合うまでの存在になった。

 セルゲイ・ブリン(Sergey Brin)とラリー・ペイジ(Larry Page)の両氏によって設立されたGoogleは、来年で創業10周年という節目の年を迎える。今後同社は、テレビ・サービスや個人の医療情報にアクセス可能なオンライン・サービスなど、さまざまプロジェクトに乗り出すと思われるが、安閑としてはいられない。来年の最重要課題は、オンライン広告市場における支配的な地位を脅かしかねない、さまざまなライバルの挑戦を退けることだ。

 米国IDCのデジタル・メディア/エンターテインメント・プログラム担当ディレクター、カーステン・ウェイド(Karsten Weide)氏は、「Googleにとって最も優先すべき課題は、収入源の多様化だ」と指摘し、売上げの99.1%を検索広告に頼る同社の脆弱性に警鐘を鳴らす。

 Weide氏はGoogleの当面の脅威として、オンライン・ビデオ・コンテンツに含まれる広告(オンライン・コマーシャル)を挙げている。同社がYouTubeを買収したのは、ビデオ広告事業を強化するためだったが、黎明期にあるこの市場は依然として流動的であり、巨額の収益をだれが手にするのかはまだわからないという。

 コンテンツの中に違法なものや盗作などが含まれている可能性もあるため、広告主はYouTubeへの広告に及び腰だ。また海賊行為の問題も、商業コンテンツ・プロバイダーを遠ざける要因になっている。Weide氏は、「来年には解決策が見つかるかも知れないが、実際に解決できるようになるまでにはしばらく時間が必要だろう」と語っている。

 問題解決に時間がかかりすぎると、現在ベータ段階にあるビデオ・オンデマンド・サイト「Hulu」などの新しい勢力がGoogleを脅かす存在になるかもしれない。

 Googleにとってもう1つの大きな課題は、モバイル広告市場だ。同社の携帯電話開発プラットフォーム「Android」は順調なスタートを切ったが、この分野ではライバルのYahoo!も攻勢をかけてくると思われる。カバーするメディアなどの点で今のところGoogleのほうが優勢だが、Yahoo!も数10億ドルの売上高を誇る有力企業であり、モバイル・インターネット市場におけるシェア(25%)も拮抗している。

Google Healthの画面

 Googleは健康管理ツールの分野でもMicrosoftと競争を繰り広げている。「Google Health」のプロトタイプは、ユーザーの健康情報のセントラル・リポジトリを提供できるようになっており、本人が望めば医師や家族との間でその情報を共有することも可能だ。しかし、元Web開発者で、Googleの動向を追うブログ「Google Blogoscoped」を運営するフィリップ・レンセン(Philipp Lenssen)氏は、「Googleがこのサービスをどのような形で提供するのか、はっきりとはわからない。このサービスはプライバシーのリスクが大きすぎる。だれかにハッキングされ、ユーザーの医療記録が漏洩した場合、ダメージがきわめて大きい」と指摘する。

 このほかGoogleは、Microsoftの「Office」に対抗するホステッド・サービス「Google Apps」のアップグレード、Webアプリケーションをオフラインの状態でも使えるようにするオープンソースのブラウザ拡張「Google Gears」、新しいソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームの開発など、複数のプロジェクトを推進すると思われる。すでに同社はアリゾナ州立大学でソーシャル・ネットワーキング・ソフトウェアのテストを行っており、近い将来正式にリリースするとのうわさもある。

 さらに、何らかの形でテレビ・サービスにも乗り出す可能性がある。詳細は不明だが、同社はテレビに対応するサービスを開発するためにソフトウェア・エンジニアのチームを雇っている。

 また、中国での事業拡大にも備えているようだ。Googleは中国で新たなホームページのテストを行っており、欧米スタイルのキーボードで入力した文字を中国語に変換するための入力エディタもリリースしている。同社は、中国における自社の役割について、「世界の情報を整理し、だれもがアクセスして、利用できるようにすること」と説明しているが、コンテンツについては、中国政府の機嫌を損ねないよう自主規制しているようだ。Lenssen氏は、「中国政府におもねるようなことはあまりしたくないと考えているのは確かだろうが、当面同社がその必要性を認識している間は、現在の姿勢を維持するはずだ」との見方を示している。

(Jon Brodkin/Network World米国版)




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